ピース又吉効果「文学界」史上最高4万部!連日の増刷決定

[ 2015年1月9日 14:23 ]

「ピース」又吉直樹による初の純文学作品「火花」を掲載した文芸誌「文学界」2月号の表紙

 文芸春秋は9日、お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹(34)による初の純文学作品「火花」を掲載した文芸誌「文学界」2月号の再増刷を決定。累計部数は同誌史上最高の4万部に達したと発表した。単行本は3月発売の予定。

 「文学界」2月号は7日発売。当初の1万部から、8日に7000部の増刷を決定。しかし、ネット書店などからの予約注文で増刷分が払底することが判明したため、さらに、この日2万3000部の増刷を決定。計3万部の増刷となり、累計部数は史上最高の4万部となった。

 8日の増刷は1933年(昭8)の創刊以来初だった。

 「火花」は230枚の中編小説。若手芸人の「僕」を語り手に、才気あふれる先輩芸人と過ごした濃密な青春を描き、お笑いの世界の魅力と怖さが存分に表現されている。

 ▼又吉直樹 今回、「火花」という小説を文学界に書かせていただきました。今まで書いた文章の中で、最も長いものになりました。僕は、人間を深く掘り下げた小説に何度も救われてきました。「火花」は自分なりに人間を見つめて書いた作品です。小説好きの方はもちろん、普段読まない方にも漫才だと思って読んでいただけると、うれしいです。すみません、ボケるの忘れてました。劇場にも毎月立っていますので、ぜひ遊びに来てください。

 ▼「文学界」武藤旬編集長 鋭い観察眼と独自の文体を持っている。知名度のあるタレントだからではなく大型新人作家として大きく扱いたいと思った。ふだん文芸誌を手に取らない10代、20代にもよく売れている。それだけ普遍的なテーマ性と、ポピュラリティーを兼ね備えた小説だからではないか。

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