日テレ女子アナ内定取り消し和解成立 4月に入社決定

[ 2015年1月9日 05:30 ]

笹崎里菜さん

 日本テレビのアナウンサー採用が内定した後、東京・銀座でのホステスのアルバイト経験を理由に内定を取り消されたとして、東洋英和女学院大4年の笹崎里菜さん(22)が地位確認を求めた訴訟は8日、東京地裁で和解が成立した。

 日テレが笹崎さんを「アナウンス部に配属予定の内定者」に戻すとの内容。笹崎さんは4月1日付で入社する。

 これまでの協議で日テレ側が採用する意向を示していた。8日に地裁が採用を前提とした和解案を双方に提示し、いずれも受け入れることで合意した。

 日本テレビ広報・IR部は「和解勧告を受け入れることが最善と判断した。今後は和解内容を誠実に履行していく」とコメントした。同社関係者は「笹崎さんの将来を考えて、なるべく早めに解決できればと考えた」と話している。

 笹崎さんの代理人の緒方延泰弁護士は「笹崎さんの門出を心から祝いたい。これからは、一視聴者として、彼女が、今回のように、如何(いか)なる困難をも畏(おそ)れることなく克服し、彼女の羽ばたきのあとに明るい光が差していくさまを、楽しみに見守りたい」とコメントした。

 関係者によると日テレには、4月1日付でアナウンサーとして入社する内定者が複数人いるという。研修はすでに始まっているとされ、協議では、内定取り消しによって同期と一緒に受講できていないアナウンサー研修について、笹崎さん向けにどのようなプログラムを作るのかが話し合われていたとみられる。その部分でも解決したようだ。

 ◇経過◇
 ▼13年9月5日 日テレのアナウンスセミナーに参加。「自己紹介シート」の職歴欄にクラブでのバイト歴を記載せず
 ▼同12日 採用内定通知を渡され入社の誓約書に署名押印
 ▼14年3月18日 人事担当者にクラブでのバイト歴を報告
 ▼4月2日 「傷がついたアナウンサーを使える番組はない」と内定辞退を促される
 ▼同28日 採用内定取り消しの通知
 ▼10月9日 提訴
 ▼11月14日 第1回口頭弁論で、日テレ側は争う姿勢を示す
 ▼12月26日 日テレ側が和解案を提示
 ▼今年1月8日 和解成立

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2015年1月9日のニュース