林真理子さん「渡辺淳一先生を失った痛手は表現し得ない」

[ 2014年5月6日 05:30 ]

渡辺淳一さん死去

 【渡辺淳一さんを悼む】

 ▼林真理子さん(直木賞作家)渡辺淳一先生を失った痛手は、私たち後輩にとって言葉で表現し得ないほど大きい。華やかでよく銀座に行く、そんな流行作家のイメージをつくった人だった。文壇を体現する存在だったと思う。

 ▼役所広司(映画「失楽園」に主演)恋愛小説のイメージが強いですが、社会派の小説など幅広いジャンルの作品を多数残され、その執筆への情熱は晩年まで衰えることがなかったのではないでしょうか。映画「失楽園」完成後、銀座へ飲みに連れていってもらいました。その時、街のあちこちに立っている花売りの方から必ず花を買う、和服に巾着を持った渡辺先生の姿を思い出します。ご冥福をお祈りいたします。

 ▼秋吉久美子(映画「ひとひらの雪」で主演)ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに心からご冥福をお祈りいたします。

 ▼八代亜紀(最新曲「残心」を渡辺さんが作詞)渡辺淳一先生には、コンサートや劇場公演に度々お越しいただき、またゴルフにお誘いいただいたりお食事をご一緒させていただくなど長年にわたり親交を結ばせていただきました。とりわけ昨年10月には光栄にも先生が初めて歌謡曲の作詞を手掛けられた「残心」をレコーディングさせていただくという栄誉に浴することがかなったばかりでした。その際に、関係者の方が「先生にとって最初で最後の作品かもしれませんよ」とおっしゃっていたのがこんな形で現実となってしまいました。ご冥福を心からお祈り申し上げます。

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2014年5月6日のニュース