秋の褒章に陳建一さんら781人 北方謙三さん、大友克洋さんらも受章

[ 2013年11月2日 05:00 ]

 政府は2013年秋の褒章受章者を2日付で発表した。受章者は781人(うち女性174人)と14団体。3日に発令される(年齢は3日現在)。その道一筋に励んだ人をたたえる黄綬褒章に、日本人の口に合うマーボー豆腐を作り日本の中国料理界をリードした料理人の陳建一(本名・東建一)さん(57)、芸術や学問などで功績を残した人に贈られる紫綬褒章に小説家の北方謙三さん(66)が選ばれた。

 黄綬褒章は262人(うち女性16人)で、約千年の歴史があると伝えられる「讃岐ちょうちん」の職人の三好正信さん(66)=高松市=らに贈られた。

 紫綬褒章は16人(うち女性3人)。テレビ画面などに用いられる有機EL研究の第一人者で山形大教授の城戸淳二さん(54)、妖怪研究を専門とする人間文化研究機構国際日本文化研究センター所長の小松和彦さん(66)、漫画家、アニメ映画監督の大友克洋さん(59)、「だんご3兄弟」の生みの親としても知られる東京芸大大学院映像研究科教授の佐藤雅彦さん(59)、写真家の石内都(本名・藤倉陽子)さん(66)、日本舞踊家の井上八千代(本名・観世三千子)さん(56)らが受章した。

 公共の利益に貢献した人が対象の藍綬褒章は、国内外で人気の音声合成ソフト「初音ミク」を開発した札幌市のIT企業「クリプトン・フューチャー・メディア」社長の伊藤博之さん(48)ら485人(うち女性145人)に決まった。

 人命救助に尽力した人が対象の紅綬褒章は2人。今年9月、台風の影響で増水した川に転落した男児を救助した中国人留学生の厳俊さん(26)=大阪市=は、今回の全受章者で最年少となる。

 ボランティアなど社会奉仕活動が対象の緑綬褒章には、知的障害者授産施設で作業支援などを30年以上続けてきた「幸徳園ポプラグループ」(石川県加賀市)を含む16人(うち女性10人)と14団体が受章した。

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2013年11月2日のニュース