井端夫人・明子さん「世界」での勇姿 息子に伝える

[ 2013年3月19日 06:00 ]

井端夫人の明子さん

WBC準決勝 日本1-3プエルトリコ

(3月17日 AT&Tパーク)
 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での戦いを終えた侍ジャパンに対して、選手の妻たちから、ねぎらいの言葉が寄せられた。準決勝でも適時打を放ち、気を吐いた中日の井端弘和内野手(37)の妻で元テレビ朝日アナウンサーの明子さん(34=旧姓河野)は「お疲れさまでしたと言いたいです」とコメントした。

 明子さんは、サンフランシスコのAT&Tパークで長男巧(たくみ)くん(1)とともに観戦。試合終了後、スポニチ本紙の取材に「負けてしまいましたが、最後まで分からない展開でした。お疲れさまでしたと言いたいです」と称えた。

 準決勝で侍ジャパン唯一の打点を挙げた最愛の夫。8回の適時打の際、スタンドで跳び上がって喜んだ。「0―3だったので、“とにかくつないでほしい”と祈っていました。一塁上での笑顔もよく見えました」と話した。

 08年12月に結婚。テレビ朝日「ニュースステーション」でスポーツコーナー、「報道ステーション」で総合キャスターを務めた看板アナから専業主婦に。「私は仕事と家庭のことを両方やれるタイプではないし、全部の試合を観戦したいと思った。主人を支えるのが私の仕事なんです」と言うが、ここまでは平たんな夫婦生活ではなかった。

 09年に井端は目にヘルペスを発症し、炎症による痛みや視力の低下に苦しみ、10年はわずか53試合の出場にとどまって「引退したい」と漏らすこともあった。だからこそ、世界の舞台での夫の活躍は感慨深い。「あの時、諦めていたら、ここでこうして応援することもなかった。周りの方々に本当に感謝しています」。言葉に実感がこもった。メジャーリーグの本拠地で間近に声援を送れたことで「私たち家族にとって本当にいい思い出になりました。息子は覚えていないと思うので、“あの時、応援していたんだよ”と大きくなったら言えますね」と、しみじみ話した。

 帰国後は、井端の好きなコロッケを作り、家族の食卓で健闘を称える予定で「帰ってからは、ドラゴンズで頑張ってもらえるように支えていきたい」。勝負師の妻らしく、前を見つめた。

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2013年3月19日のニュース