SNH48デビュー 宮澤佐江、鈴木まりやは舞台立てず

[ 2013年1月13日 06:00 ]

初公演を前に行われた記者会見でポーズをとるアイドルグループ「SNH48」のメンバー

 AKB48の姉妹グループで中国・上海を拠点に活動する「SNH48」が12日夜、上海市でデビュー公演を行った。海外では、インドネシア・ジャカルタで活動する「JKT48」に続いて2組目の本格始動。オーディションで選ばれた中国と台湾の若者たちで結成。日中関係は悪化したものの、中国で根強い日本のアイドル文化への憧れに応えた形だ。

 会場は上海のポップカルチャー発信地として昨年完成したばかりの浅水湾文化芸術センター。衣装はグリーンのジャケットやベストに迷彩色のスカート。AKBの代表曲「ヘビーローテーション」の中国語版などを披露すると、立ち見客を含む500人以上の男性ファンが声をそろえて絶叫。声援とともにペンライトが揺れた。

 AKBのファンだという上海市の男子高校生、孫敏傑さん(18)は「身近にSNHができてうれしい。AKBのように世界的グループになってほしい」とエール。同市の大学生の女性(19)は「(尖閣問題のような)政治と芸能の話は別だ。メンバーの活動に影響がないようにしてほしい」と期待を寄せた。

 共同電によると、公演に先立ち、メンバー24人が記者会見。オレンジ色の制服で「SNH48がどんどん凄いグループになるよう、みんなで頑張りたい」などと1人ずつ抱負を語った。

 AKBはインターネットを通じて中国の若者の間でも人気があり、SNHが昨年実施したメンバー募集には3万8000人余りが応募。中国5都市でのオーディションを経て、13~24歳までのメンバーが選ばれた。

 ただ、AKBから移籍した宮澤佐江(22)と鈴木まりや(21)は会見、公演ともに不参加。運営会社によると「(中国で芸能活動するための)ビザがまだ発行されていない」との理由で、表向きの活動はできないという。

 それでも、2人は今月6日から上海に滞在。秋葉原の劇場公演で培った経験を生かして、裏方として初ステージに立つメンバーたちへ心構えを伝えるなど尽力してきた。鈴木は昨年末、「最初のステージには上がれないかもしれないけど、みんなと気持ちは同じ」と語っていた。

 春には上海市でSNH専用の劇場も開設し、ファンとの握手会なども各地で実施する。

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