パックン、東工大で教壇に…教え子に“ノーベル賞”期待

[ 2012年10月14日 06:00 ]

東工大の非常勤講師に就任したパックンことパトリック・ハーラン

 日米の漫才コンビ「パックンマックン」のパックンことパトリック・ハーラン(41)が、東京工業大学(東京都目黒区)の非常勤講師に就任した。理系トップ校として知られる同大が今春、文系学問の充実のために新設した「リベラルアーツセンター」の講義の一つを担当。「コミュニケーションと国際関係」のテーマで全8回、今月9日に1回目の授業を行った。

 8月に、同センター教授でジャーナリストの池上彰氏(62)から依頼を受けた。米名門ハーバード大の比較宗教学部を卒業後、単身来日し、英会話学校講師などを経験してきただけに「グローバリゼーションが進む中でのコミュニケーション術を、実体験をもとに伝えたい」と意欲満々。9日の授業は同大で最大の270人収容の教室を使用したが、立ち見が出る盛況ぶり。「笑いを交えて飽きさせないことを心がけました。居眠りしていた学生は、う~ん、3人ぐらいでしたよ」と話した。

 今後は沖縄県の尖閣諸島、島根県の竹島をめぐる、日中、日韓の問題や、米大統領選など時事問題を積極的に取り上げる。「学生にはプレゼンテーション、ディベートをどんどんやってもらう」と参加型の授業を目指す。

 2000年にノーベル化学賞を受賞した白川英樹氏(76)は同大出身。「国際社会で、堂々と周囲を説得できる人材を育てたい」と、クラスから未来のノーベル賞受賞者が出ることにも期待していた。

 ◆パトリック・ハーラン 1970年11月14日、米コロラド州生まれの41歳。93年にハーバード大を卒業後、来日。97年、吉田眞(39)と漫才コンビ「パックンマックン」を結成。03年放送開始のNHK「英語でしゃべらナイト」で人気になった。

続きを表示

2012年10月14日のニュース