母の認知症告白 鳥越俊太郎氏「諦めずに付き合っていきたい」

[ 2012年2月25日 11:21 ]

 ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(71)が24日、大阪市内で米映画「戦火の馬」(監督スティーブン・スピルバーグ、3月2日公開)の舞台あいさつに出席した。

 第1次世界大戦下の英国を舞台に、1頭の馬の視点から人々の出会いと別れを描いた。映画のテーマ「生きる希望」にちなみ、05年に直腸がんが発覚し、その後も肺や肝臓に転移するなど計4度の手術を受けた鳥越氏が参加した。

 壇上では91歳の母親が今年に入って認知症を発症したと告白した。「先週、実家の福岡へ会いに行きましたが、私のことを知らんって言うんです」とポツリ。それでも懸命に語り掛け「長男の俊太郎です、と伝えたら母が細くなった両手で僕の頬を覆ってくれた。さすがに涙を流しましたね」と明かした。

 病状が改善したわけではない。「諦めずに母と付き合っていきたい」と力を込め、最後は自身の体験と映画を重ねて「希望を持って生きることが大事」と観客に訴えかけていた。

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2012年2月25日のニュース