ひばりさんと“夢共演”AKB48が「お祭りマンボ」

[ 2011年11月12日 06:00 ]

「お祭りマンボ」を花道で唄うAKB48

 89年6月に他界した不世出の歌手美空ひばりさん(享年52)の二十三回忌を記念したコンサートが11日、東京ドームで開催された。東日本大震災の復興支援を兼ね、AKB48やEXILE、郷ひろみ(56)、五木ひろし(63)ら幅広いジャンルの歌手計22組が出演。ラストでは全員で「川の流れのように」を合唱し、観客3万5000人を魅了した。

 コンサートのタイトルは「だいじょうぶ、日本!~空から見守る 愛の歌~」。戦後の焼け野原の日本を元気づけたひばりさんのように、その数々の名曲を歌うことで被災地を、ニッポンを元気づけようという公演だ。

 それを象徴したのがAKB48の出番。前田敦子(20)大島優子(23)らメンバー16人が定番の赤い衣装で登場。「お祭りマンボ」で♪ワッショイワッショイ――と拳を突き上げて元気よく歌うと、客席も手拍子を鳴らして大盛り上がり。88年にひばりさんが東京ドーム公演で同曲を歌った映像も流れ「昭和の歌姫」と「平成のアイドル」による夢の共演が実現した。

 「ひばりさんの歌を歌えることに運命的なものを感じる」と明かしていたのはメンバーの宮澤佐江(21)。昨年に祖母が他界。「川の流れのように」をうれしそうに口ずさんでいた姿が印象に残っているといい、天国の祖母にも届くように歌った。高橋みなみ(20)は「今を生きる若い人たちがひばりさんの曲をもっともっと知りたいと思えるきっかけになれば」と力強く語った。

 この日のライブは開演から心憎い演出で観客を魅了。約100メートルの花道をまるでひばりさんが歩いて登場してくるかのよに、スポットライトをゆっくりと動かしていく演出。88年のドーム公演から23年ぶりに「ただいま」と現れてきそうな雰囲気に客席で涙ぐむ人もいた。

 顔ぶれは大みそかのNHK紅白歌合戦をほうふつさせる豪華メンバー。AKB48に“対抗”したのは「Hey!Say!JUMP」。サプライズで登場すると女性ファンは総立ちとなった。ほかに近藤真彦(47)岡林信康(65)小林幸子(57)倖田來未(28)氷川きよし(34)らが出演した。

 コンサートを見守ったひばりさんの長男加藤和也氏(40)は「歌の力で皆さんの背中を押せる少しでも力になれれば」とコメント。収益の一部を日本赤十字社を通じて寄付する。

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