真矢みき“絆の笛”ホイッスル売り上げを義援金に

[ 2011年4月8日 06:00 ]

阪神大震災で被災した経験をふまえ、震災支援プロジェクトの一環としてホイッスルを作成した真矢みき

 女優の真矢みき(47)が「Hands Together(一緒に手をつなごう)」という震災支援プロジェクトを立ちあげた。復興に長い時間を要するのが避けられない状況の中で「励まし合いの響きの輪が大きくなれば」とホイッスルを発注。完成次第、インターネットを軸に販売し、売上金は義援金として被災者に届ける。

 都内の自宅で仕事に出掛けようとしたときにグラグラッときた。「東京でこの揺れだから、震源に近い地域は大変に違いないと思いました」と真矢は3月11日を振り返る。被災地から日々送られてくる信じられない映像には胸を痛め、何ができるかを考えてきた。

 日本赤十字社などを通じて義援金を寄付したり、物資を送ったりと支援の形もさまざま。そんな中で真矢が思いついたのがホイッスル付きのキーホルダー。“絆の笛プロジェクト”だった。発生から9日ぶりに宮城県石巻市で救出された80歳の祖母と16歳の孫のテレビ映像を目にして「ヘリコプターの音で聞こえなかったけれど、おばあちゃんが何か話してました。たぶん、前から助けを求めていたけれど、声もかれて誰にも届かなかったのかもしれませんね」と話す。それもホイッスルに決めた理由の1つだ。

 真矢自身、95年1月の阪神大震災の被災者でもある。花組の男役トップ就任が決まり、ちょうど先代・安寿ミラ(51)のサヨナラ公演が兵庫県の宝塚大劇場で行われている最中だった。劇場のスプリンクラーが壊れ、劇場は水浸し。公演は中止になり、真矢のトップお披露目も6月に延期された。

 「ライフラインも途切れてしまい、私も2週間お風呂に入れませんでした。隣近所のおばちゃんたちと抱き合って頑張りました。そんなときにはアナログが勝つんです。日本は地震の多い国ということを忘れてもいけないし、防犯にもホイッスルはきっと役に立つ」と言葉に力を込めた。1個500円で販売。真矢は「もう少し落ち着いたら被災地にも足を運んで激励したい」と語った。宝塚音楽学校に被災地、茨城県から受験し合格した横田碧(あおい)さん(15)にも言及し「彼女は希望の星。頑張って!」とエールを送った。

 ◆真矢(まや)みき 本名西島美季。1964年(昭39)1月31日、大阪府豊中市出身の47歳。79年に宝塚音楽学校に入学し、81年に宝塚歌劇団に入団。95年の「エデンの東」公演で花組トップお披露目。98年10月に退団し女優に転身。5月27日から赤坂ACTシアターで舞台「こんにちは赤ちゃん」に出演。08年12月にバレエダンサー西島千博(39)と結婚。血液型O。

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