紀香主演のミュージカル開幕…終演後、募金呼び掛け

　東日本大震災を受けて中止していた藤原紀香主演のミュージカル「マルグリット」が１７日、東京・赤坂ＡＣＴシアターで初日の幕を開けた。カーテンコールで藤原は募金を呼び掛けた上で「（千秋楽の）２８日まで、ここに来られなかった皆さま、被災者への思いを込めて、一公演一公演、心を込めてやって参りたいと思います」と強い決意をみなぎらせて語った。

　終演後、藤原や共演の西城秀樹らは劇場ロビーに設置した募金箱の後ろに立ち、観客の協力に感謝した。募金は藤原が立ち上げたＮＰＯ「Ｓｍｉｌｅ　Ｐｌｅａｓｅ☆藤原紀香　世界こども基金」を通じて日本赤十字社へ送る。公演は当初、１１日夜に開幕予定だった。

　藤原は同ＮＰＯの公式サイトでも「（被災者を）孤独感や絶望感から救うお手伝いを私にさせてください。みなさんの思いをダイレクトに確実に届けます」と募金を呼び掛けている。

　藤原は兵庫県西宮市出身で、阪神大震災で実家が被災。「体育館や公民館に避難していても自分たちが日本中から、世界中から、取り残されてしまったような孤独な気持ちが襲ってきました」と振り返っている。

　この経験を原動力に、９年前から藤原はベトナムやアフガニスタン、東ティモールなどに足を運び活動。今回「（募金は）これまで共に各被災地への活動をしてきました日本赤十字社へ責任を持って直接届けます」としている。