宇多田ヒカルが突然の休業宣言…復帰時期は未定

[ 2010年8月10日 06:00 ]

音楽活動を休止すると発表した宇多田ヒカル

 歌手の宇多田ヒカル(27)が9日、今年いっぱいで音楽活動を無期限で休止すると発表した。自身のブログで「アーティスト活動を止めて人間活動に専念しようと思います」とし、休業の大きな理由を「15歳から音楽ばっかりやってきて、人として成長の止まっている部分がある」と告白。引退ではなく「2年になるか、5年になるか、わからないけど一回り大きくなって帰ってくる」とファンに呼び掛けている。

 この日午後8時、アーティスト名ではなく、あえて本名の「宇多田光」として告白。「しばらくの間は派手なアーティスト活動を止めて、人間活動に専念しようと思います」と発表し「引退宣言ではありません!でも、休養でも充電期間でも無いんです」と続けた。
 98年、当時15歳でデビューしてから音楽活動一筋。「年のわりには人生経験豊富だね~なんて言われるけれど、とても偏った経験しかしていません」「成長の止まっている部分が私の中にある」などと、自分に足りない部分があることを問題視。活動休止の大きな理由としている。
 突然の休業発表だが、内面の悩みを打ち明けたことは過去にもある。それは、07年3月に映画監督の紀里谷和明氏(42)と離婚した時。「彼は孤独みたいな私の像を救おうとしてくれた。でも結局、私は救われようとしなかった」「ひとりっ子の悪いクセみたいなのが爆発した」と打ち明けていた。
 宇多田は99年の初アルバム「First Love」で国内外で990万枚セールスの空前の記録を樹立。04年に「Utada」名義で全米進出し、昨年に2枚目の全米アルバムを発売したが、日本国内ほどの成功は残せなかった。日本で頂点を極めた一方、米国では大きな壁にぶつかり、いまこそ自身をリセットしたいと思うようになったようだ。
 「人間活動」と示している今後については「熱心に、謙虚に、新しいことを勉強したり、この広い世界の知らないものごとを見て知って感じて、一個人としての本当の自分と向き合う期間」と説明。休止は来年からで今年いっぱいは活動する。
 秋にはシングル集「Utada Hikaru SINGLE COLLECTION Vol・2」を発売。シングル曲(配信含む)12曲のほか、ファン待望の2年半ぶりとなる新曲を4曲前後収録する予定。「最近の私の気持ち、心境の変化が伝わるような作品」になると言い、海外でレコーディング中。その歌詞に思い悩んだ道程がうかがえるとみられる。
 復帰については「人として少しは成長できたかなと思った時、自然とまた音楽をみんなに聴かせたい!と思った時」としており、明確な時期を設けずに取り組んでいくつもりだ。

 ◆宇多田 ヒカル(うただ・ひかる) 1983年(昭58)1月19日、米ニューヨーク州生まれの27歳。父は音楽プロデューサー宇多田照實氏、母は歌手の藤圭子。アメリカンスクールで優秀な成績を収め、1年飛び級でコロンビア大に入学(その後中退)。デビューから12年間の累計売り上げはシングル1951万枚、アルバム2558万枚、音楽配信は3227万ダウンロード。

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2010年8月10日のニュース