[ 2010年8月6日 06:00 ]

「ラ・ボエーム」のミミ役でイタリア・オペラ界の正統派ディーヴァの実力を披露したバルバラ・フリットリ(左)とロドルフォ役のマルセロ・アルバレス※公演写真はいずれもジャパンアーツ提供

 私は残念ながら「ラ・ボエーム」を鑑賞できませんでしたが、コンシェルジェによると「“ボエーム”の初演が行われた劇場としての面目躍如たる生き生きとしたステージに観客・聴衆のボルテージはさらに上がっていた。ここ10年くらいの間で“ボエーム”は何十回という単位で観てきたが、掛け値なしにこれほどまでに楽しませてくれるステージはない、と言っても決して言いすぎではない。ノセダによるドラマティックさと繊細さきを兼ね備えた音楽作り。ミミ役のバルバラ・フリットリも現在のイタリア・オペラ界における“正統派ディーヴァ”としての実力をいかんなく発揮し、薄幸のヒロインの心情を細やかに描き出していた。終盤に差し掛かると客席のあちらこちらからすすり泣きを押し殺すような声が漏れ聞こえてきた。それほどまでに伝わるものの多いステージだった」そうです。トリノの興奮と感動、当分冷めやらぬ感じです。(小谷 和美)

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2010年8月6日のニュース