マック歌姫がＣＤデビュー　全社あげて新曲ＰＲ

マクドナルドで勤務していたころのＡｌｉｃｅ

　ハンバーガーチェーン「マクドナルド」で働く店員を対象にした歌唱コンテストの２０１０年度日本王者がＣＤデビューする。日米ハーフの女性、Ａｌｉｃｅ（２０）で７月１４日にシングル「イチバンボシ」をリリース。アルバイトから約１万５０００人の頂点に立ち、“マックレディー期待の星”になる。

　マクドナルドは２年に１度、コンテスト「Ｖｏｉｃｅ　ｏｆ　ＭｃＤｏｎａｌｄ’ｓ」を開催し、今回が３回目。チェーン展開する約１２０カ国の店舗で働くクルー（アルバイト）で争われ、世界大会も開催されている。
　日本大会には１万４１６８人の応募から勝ち残った１１人が決勝に進出。Ａｌｉｃｅは自ら作詞、作曲した「イチバンボシ」を披露し、圧倒的な歌唱力と曲のクオリティーが高く評価された。今回初めてコンテストを共催したソニー・ミュージックからデビューする。
　父は米国人、母は日本人。シンガー・ソングライターを夢見て１８歳で福島県から上京し、マクドナルドでバイト。都内の２店舗で２年間勤務しながら、楽曲制作や歌のレッスンを重ねた。この間、店頭でコンテストを知り、迷わず応募。生活費を稼ぐ場所に転がっていたチャンスをつかみ、夢をかなえた。
　人柄について、接客などの教育係を担当した店員は「すぐに他のクルーと打ち解ける明るい性格。仕事の理解も早く、積極的にお客さまへごあいさつをしたり、接客態度がとても良かった」。歌手デビューに日本マクドナルドも全社を挙げて支援する。国内約３６００店の店内のＢＧＭで紹介するほか、トレーに敷く紙マット７５０万枚で新曲をＰＲする。
　「イチバンボシ」は、夢を追うことの大切さを伝える歌詞で、デビューを夢見ながら必死に働く自身を投影。「この曲でデビューが決まったときは、支えてくれた店長やクルーの顔が浮かんだ。夢を後押ししてくれ、感謝でいっぱい」と話している。ＣＤ発売に先立ち、２３日から着うた配信が始まる。

　◆Ａｌｉｃｅ（アリス）　１９９０年（平２）３月２日生まれ、福島県出身。本名ペラルタ・アリス。血液型Ａ。