福岡の四季専用劇場14年で幕切れ

[ 2010年5月8日 18:43 ]

 劇団四季が経営不振を理由に常設専用劇場としての存続を断念した「福岡シティ劇場」(福岡市博多区)で、専用劇場として最後のミュージカル公演「エビータ」が8日、千秋楽を迎え、約1100人のファンが九州唯一の四季劇場に別れを惜しんだ。

 同劇場は1996年、全国初の四季専用劇場として開場。「ライオンキング」などロングラン作品を中心に、14年間で上演3839回、観客動員約336万人を記録したが、今年4月に撤退が決まった。
 千秋楽のチケットは完売。カーテンコールでは10分以上、拍手が続いた。最後の観客が劇場を出て扉が閉まると、正面玄関前で再び拍手がわき、「ありがとう」と涙ぐむ女性も。福岡市南区の村上直さん(47)は「ライオンズが福岡を去った時に似た寂しさがある。来年の九州新幹線全線開業に合わせ、戻ってきてほしい」と話した。
 同劇場は他の演目に対応するため、年内に改装工事を実施。四季は来年以降、年3~4カ月程度の上演を検討している。

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2010年5月8日のニュース