「おくりびと」が舞台化!勘太郎、麗奈演じる

[ 2009年9月7日 06:00 ]

「おくりびと」1周年記念御礼舞台あいさつ。フォトセッションに納まる(左から)脚本家の小山薫堂氏、本木雅弘、滝田洋二郎氏

 第81回米アカデミー賞外国語映画賞ほか国内外の映画祭で89冠に輝いた映画「おくりびと」が、来年5月に舞台化されることになった。6日、東京の新宿ピカデリーで行われたロングラン1周年記念舞台あいさつで発表された。本木雅弘(43)が演じた主人公の納棺師には歌舞伎俳優の中村勘太郎(27)。広末涼子(29)が演じた納棺師の妻には田中麗奈(29)が決定した。

 世界中を涙の渦に巻き込んだ名作映画が、今度は舞台となって新たな感動を生み出す。
 昨年9月13日の公開から間もなく1年、主演の本木、滝田洋二郎監督(53)、脚本の小山薫堂氏(45)が新宿ピカデリーに集合。同劇場と撮影地、山形県内の「ムービーオンやまがた」の2館で続いている異例のロングランを観客に感謝した。
 この日はサプライズが用意されていた。映画のエグゼクティブプロデューサーの間瀬泰宏氏が「舞台化が決定しました!」と発表。約300人の観客からは一斉に「ワーッ」と歓声。間瀬氏は「英題“Departures(出発)”の通り、“おくりびと”の新しい旅立ちです」と話した。
 新人納棺師が先輩納棺師や遺族と接することで人間的に成長していく、という基本軸は同じだが、映画では描かれていないエピソードも盛り込まれる予定。滝田監督が演出協力、小山氏が脚本協力で加入。原作に感動し映画化を企画、生みの親的な存在の本木がどのようにかかわるかは未定だが「枝葉が伸びていくのは素晴らしい。どんな世界ができるか、観客として楽しみです」と期待を寄せた。
 勘太郎は「僕が本木さんの役とは…。プレッシャーで押しつぶされそうです。でも映画の熱い魂を引き継いでいきたい」と文書でコメント。幼少時から歌舞伎の所作を叩き込まれており、納棺師の様式美を舞台で表現するにはもってこいの配役。田中も「日本の伝統が織り込まれた美しい作品に参加できて光栄」と、出演決定に喜んでいる。
 近日中に製作発表会見が行われる予定。公演は、来年5月28日に東京の赤坂ACTシアターで開幕。同6月には大阪、名古屋でも上演される。

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2009年9月7日のニュース