バンキシャの虚偽証言問題 「裏付け放棄」と日テレ

[ 2009年8月23日 20:19 ]

 報道番組「真相報道バンキシャ!」の虚偽証言問題で、日本テレビは23日、同番組内で調査結果をまとめた特集を放送し「裏付け取材を放棄していた」と説明、組織上の問題点についても明らかにした。

 番組は情報提供者の証言の裏付け取材が行われなかったことを「報道番組として致命的だった」と指摘。証言の信ぴょう性について「現場の不安が幹部社員に伝わらず、認識のずれがあった」と組織上の問題があったことを認めた。

 また、事前に決めた放送日にしばられた「放送日ありきの取材手法」をあらためることや、今後、告発証言の収集にはインターネットの募集サイトを利用しないことを明かした。

 特集は約30分間放送。終盤で細川知正社長が「すべての番組を総点検したい」と述べ、スタジオに集まった番組スタッフ数十人が、司会者とともに謝罪した。24日未明、さらに詳細な検証番組を放送する。

 日テレは昨年11月、匿名の情報提供者の虚偽証言に基づき岐阜県が裏金づくりをしていると報道。放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は7月、「放送倫理違反の程度は重い」として検証番組を全国放送するよう勧告していた。番組は今後も放送を続ける。

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2009年8月23日のニュース