マイケルさん“ラストライブ”58億円映画化

[ 2009年8月12日 06:00 ]

 6月25日に急死した米歌手マイケル・ジャクソンさん(享年50)の“幻のコンサート”がスクリーンでよみがえる。米映画大手ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントが10日(日本時間11日)、米ロサンゼルスで発表した。7月に予定していた英公演のリハーサル映像を編集。公演名と同じ「This Is It」のタイトルで10月30日に全世界同時公開される。

 マイケルさんは7月13日からロンドンで生涯最後のツアー50公演を予定していた。衝撃的な死はリハーサルを重ねる中で訪れ、“幻のラスト公演”に世界中のファンからため息が漏れていた。
 リハは米ロス市内のステープルズ・センターで6月24日夜まで行われ、公演の主催者側は、その模様を収めた映像が100時間以上も残されていると発表。既に一部が映像と写真で公開されている。
 この情報に動いたのがソニー・ピクチャーズ。共同電などによれば、傘下のコロンビア映画が6000万ドル(約58億円)の映像使用権料を支払うことで、興行主やマイケルさんの暫定的な遺産管理人と合意。死後のビジネスは、最終的な遺産管理人が決まるまで裁判所の承認が必要となっているが、ロス郡地裁もこれを承認した。収益の90%がマイケルさんの遺産になる。
 ソニー側によると、リハ中のマイケルさんの歌やダンスはもちろん、猛特訓の様子など舞台裏の姿も盛り込み、一部は3D映像も駆使する。日本のソニー・ピクチャーズ関係者は3D導入について「あたかも観客がコンサート会場の最前列にいるかのような臨場感を味わえると思います」と説明している。
 歴史的な記録映像を劇場用映画にまとめるのは、公演での演出パートナーだったケニー・オルテガ監督(59)。人気ドラマを映画化した「ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー」などで日本でもおなじみのベテラン振付師だ。
 10月30日の公開に向け、既にロスで編集作業が進んでいる。日本でも2週間限定で上映され、マイケルファンには天国から何よりのプレゼントとなる。

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2009年8月12日のニュース