18億円で買わない?小室容疑者、広告代理店に断られた

[ 2008年11月5日 09:38 ]

 著作権譲渡をめぐる詐欺容疑で大阪地検特捜部に逮捕された音楽プロデューサー小室哲哉容疑者(49)らは当初、18億円で著作権の譲渡契約を結ぼうと、大手広告代理店などに持ち掛けていたことが5日、分かった。

 しかし、次々と断られた末、兵庫県芦屋市の投資家男性と10億円で合意。特捜部は、小室容疑者が8億円も値下げせざるを得ないほど切迫した状況にあったとみて、経緯を調べる。
 関係者によると、小室容疑者らは、2005年ごろ、既にほかの音楽出版社に譲渡していた著作権を二重譲渡する形で現金を得ようと計画。18億円を提示して大手広告代理店などを回った。
 その中に小室容疑者が3億円の「高利融資」を受け、詐取したとされる5億円のうち約3億4000万円を返済に充てたA・Cホールディングス(東京、旧南野建設)も含まれていたという。
 契約は成立せず、06年6月、共犯とされるプロダクション役員の木村隆(56)、平根昭彦(45)の両容疑者は投資家と18億円で交渉を開始。折り合いが付かず、小室容疑者が10億円に値下げし、8月に仮契約が成立した。
 小室容疑者が、前妻に差し押さえられていた印税収入について「差し押さえ解除のため5億円が必要」などと要求したため、投資家は先に5億円を送金。しかし、その後、著作権の譲渡権限がないことが発覚すると、小室容疑者は7億円に減額することも申し出たという。

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2008年11月5日のニュース