メッツ・千賀、今季最終登板で200K到達 メジャー1年目で野茂、松坂、ダルの域

[ 2023年9月29日 02:30 ]

ナ・リーグ   メッツ2-4マーリンズ ( 2023年9月27日    ニューヨーク )

<メッツ・マーリンズ>5回8奪三振の千賀(AP)
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 メッツの千賀滉大投手(30)が27日(日本時間28日)、本拠地でのマーリンズ戦で今季最終登板。日米通算100勝目となる13勝目はならなかったが、5回3安打2失点、8奪三振と好投した。メジャー1年目で規定投球回と200奪三振(202)に到達。日本投手の1年目の200奪三振は野茂英雄、松坂大輔、ダルビッシュ有に次ぐ4人目となった。防御率2・98はリーグ2位と、充実の1年目だった。

 グラブを何度も叩いた。5回2死一、三塁、打席には34本塁打の右打者・バーガー。千賀が96.4マイル(約155キロ)の内角高め直球で空振り三振。23年の最後の打者から202個目の三振が、総仕上げだった。

 「目標にしていた数字だったので、達成できてよかった」

 3回、バーガーからこの日6個目の三振を奪い、日本投手1年目では4人目の200奪三振に到達した。球団新人では84年のグッデン(276奪三振)以来2人目。166回1/3で規定投球回もクリアし、29試合で12勝7敗でメジャー1年目を終えた。

 「自分の可能性だったり、成長だったりというのが、凄くはっきり僕以外の方にも見えた。僕も本当にそれは感じている」と充実感を漂わせた。

 チームは今季、大型補強も低迷。千賀の憧れでもあったバーランダー、シャーザーら、大物をシーズン中に次々と放出した。

 「自分の数字と闘うということに全然、気持ちが乗らなかった。やっぱり全然違う自分がいた」と吐露。

 来季へ「僕がエースと呼ばれないような補強をお願いしたい」と冗談めかしたが、バック・ショーウォルター監督は「全員が誇らしく思うほど彼は懸命に努力を続けた」とエース級の存在感を称えた。

 リーグ2位の防御率2.98。日本投手1年目の「規定投球回&防御率2点台」は95年ドジャースの野茂(防御率.54)以来28年ぶりだ。

 新人王、サイ・ヤング賞候補に名前が挙がるほどの成績。それでも「まだまだ先があるピッチャーだなと改めて思ったし、自分自身が楽しみになった一年」とさらなる成長を目指す。

 「周りの見る目も違ってくると思う。“どんなもんや”から“働いてもらわなきゃ困る”に変わるところに大変さはある。自分にいい意味で期待しながらも、プレッシャーをかけてオフを過ごしたい」。

 その目は早くも2年目へと向いていた。(杉浦 大介通信員)

 ≪防御率リーグ2位2.98≫千賀はリーグ2位の防御率2.98。日本投手は1年目に限らず防御率リーグ1位になったことがなく、2位は95年の野茂、20年のダルビッシュに並ぶ最高順位。

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