日本ハムが迷い込んだ長く、暗いトンネル 流れ一変させるにはロマン砲のさらなる成長が不可欠

[ 2023年7月26日 08:00 ]

日本ハム・万波
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 大きな「壁」を越えようと、もがき苦しんでいる若き4番がいる。日本ハムの高卒5年目・万波だ。今月4日のソフトバンク戦でリーグトップの15号ソロを放ったのを最後に本塁打はストップ。その間に本塁打王を争う楽天・浅村に追い越され、チームは悪夢の13連敗を喫している。

 「僕の本塁打が出なくなってから負け続けているので、それは責任を感じます。一つでも長打、本塁打を増やしていかないと。単打をちょこちょこ打っていても、難しいなと感じますね」

 その浅村に差を見せつけられたのは、25日の楽天戦だ。初回に先制の19号2ラン、8回には20号ソロ。一方の万波は2安打を放つも、8回2死一塁の好機で中飛に倒れ「今日は4番打者の差がチームの勝敗にもろに表れた試合になった。8回の打席で本塁打を打てるようにならないと」と責任を背負う。

 ただ、昨季と比べれば高いレベルでの苦悩だろう。昨季は前半戦で自己最多の10本塁打を放つも、交流戦明けに失速して2軍でシーズンを終了。今季は本塁打数で一時リーグトップに立ち、球宴では史上初となる初出場からの2戦連発でMVPを獲得するなど、球界を代表する選手になろうとしている。

 「まだシーズンは終わっていないので、それ(本塁打数)についてもここから追いかけていきたい。本数の差以上の差を感じるとこはあるが、ここから詰めていけるようにしたい」

 試合後、万波が無安打でも記者に囲まれるシーンが増えた。チームの連敗が止まる日は、万波が壁を越えた時のかもしれない。(記者コラム・清藤 駿太)

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