牛島和彦氏 宮城は稀に見る「器用な投手」抜群の制球力で遅い球支配

[ 2023年6月28日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス2―1ロッテ ( 2023年6月27日    京セラD )

<オ・ロ>マウンドで投球する佐々木朗(左)と試合を見つめる宮城(撮影・長久保 豊)
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 【牛島和彦 視点】制球力抜群の左腕と剛球右腕。違うタイプの2人の投手戦は見応えがあった。

 オリックス・宮城は右打者のクロスに入ってくる直球と緩いカーブ、スライダーでスピード差をつけながらタイミングを外していた。特に序盤から投げていたスローカーブ。80キロ台後半から90キロ台の遅い球をコントロールするのは難しい。右打者にも左打者にもストライクが取れる。こんな器用な投手はなかなかいない。6回2死満塁。フルカウントになっても制球がいいから慌てない。スライダーと直球で4球ファウルされながら最後はポランコを直球で詰まらせた。114球思い通りの投球ができたと思う。

 ロッテ・佐々木朗は1失点ながら苦しんだ。2回、頓宮や紅林に浮いたフォークを痛打されたことで低めへの意識が強くなり、フォークを叩きつけるようなシーンが目立った。相手に研究されてもいた。追い込んでもフォークを振ってもらえない。アウトになる確率の高い低めは捨てようと、チームで決めごとがあったのかもしれない。足で揺さぶられたり、自ら悪送球をしたり。こちらは思い通りにならない107球だった。(スポニチ本紙評論家)

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