阪神・西純 魂のプロ初連投「自分の仕事はできた」 打でも解説・福留氏絶賛の二塁打

[ 2022年10月11日 05:15 ]

セCSファーストステージ第3戦   阪神3―2DeNA ( 2022年10月10日    横浜 )

セCS1<D・神>7回1死、左翼線二塁打を放ちガッツポーズを決める西純(撮影・大森 寛明)
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 劇的勝利の瞬間、阪神・西純もベンチを飛びだした。プロ3年目で味わうCSの緊張感。「シビれる試合でした」。興奮に顔は紅潮していた。

 逆転に成功した6回2死から4番手としての登板だった。牧に左前打を許したが、「急な出番じゃなく、そこから行くと決まっていたので、いい準備ができていた」と先制ソロを放っていた宮崎を151キロで追い込むと、3球勝負のフォークで中飛に仕留め、流れをつくった。

 7回をソト、大和、戸柱の3人で片付けると、8回も続投。2死二塁でバトンを湯浅に託した。9日の第2戦でも2回を20球で無失点に抑えたばかり。プロ初の連投救援で、2回1安打無失点。鮮やかな若武者ぶりを発揮した。

 「一人ずつ頑張れと言われていた。湯浅さんにしんどい場面で投げさせたのは申し訳ないけど、自分の仕事はできたかなと思う」

 今季のレギュラーシーズンでは1本塁打を含む打率・231を誇る打者としてもチームを勢いづけた。7回1死からエスコバーの内角155キロに反応。左翼手の頭上を越える二塁打に、テレビ解説で球場を訪れていたOB福留孝介氏も「本当にうまい」と絶賛。「インコースが来そうな感じはしていた。詰まったけど、打てて良かった」。阪神の救援投手ではCS初安打。ポストシーズンでは62年の村山実以来、実に60年ぶりの長打だった。

 「監督も積極的にと言われている。自分も強気で攻めるだけ」と投打の結果で示した西純に、矢野監督も「アウトの重みを知った経験が来年生きるはず」と目を細めた。熱投はまだ続く。(鈴木 光)

 ○…投手の西純(神)が7回の打席で左越え二塁打。CSで投手の長打は、12年中田賢一(中)、15年マイコラス(巨)がいずれもファーストS第1戦で二塁打を放って以来3人目で、途中出場では西純が初めて。阪神の投手がポストシーズンで長打を打つのは、1962年の日本シリーズ第7戦東映戦で村山実が延長11回に二塁打を放って以来60年ぶり。

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2022年10月11日のニュース