マック鈴木氏 エンゼルス大谷は「100マイルを投げる変化球投手」

[ 2022年7月8日 02:30 ]

インターリーグ   エンゼルス5ー2マーリンズ ( 2022年7月6日    マイアミ )

<マーリンズ・エンゼルス>7回1失点で8勝目を挙げた大谷(撮影・篠原 岳夫)
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 【マック鈴木氏が見た大谷の投球】大谷が自身5連勝で今季8勝目。Jスポーツのテレビ中継で解説を務めた元メジャーリーガーのマック鈴木氏(47)は、直球だけでなくカーブにスライダー、スプリットを自由自在に駆使した投球を「100マイル(約161キロ)を投げる変化球投手」と評した。

 カーブにスライダー、スプリットなどを軸に、直球を見せる。この日の大谷投手の投球は、まさに変化球投手のそれでした。「100マイルを投げる変化球投手」です。ファンの皆さんも直球のイメージが強いと思いますが、実は変化球でストライクを取り、アウトを奪う。だからこそ、より直球が生きます。

 5回1死。スターリングズへの投球が象徴的でした。昨季はパイレーツでゴールドグラブ賞を受賞。実績のある捕手としてカウント1―2と追い込まれた場面で「変化球もある」と読んだはずです。そこに大谷投手は100.9マイル(約162キロ)の直球をズドン。変化球とうまくミックスしているからこその空振り三振でした。スターリングズは「まいった」という感じでしたが、このしぐさが出ればバッテリーは楽です。

 この日は90%ぐらいの確率でボールを制球できていたと思います。中でもカーブが非常に良かった。大谷投手の変化球は「かわす」のではなく「攻める」もの。僕のマリナーズ時代の同僚ランディ・ジョンソンも直球が速かったですが、最大の武器はスライダーでした。大谷投手も同様に変化球で攻める姿勢がうかがえます。

 エンゼルスは借金7の地区4位。ともすればモチベーションが下がりそうですが、大谷投手の勝利への執念、打者への闘争心は素晴らしいと感じました。チームの雰囲気を変える投球、そして存在だと思います。

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2022年7月8日のニュース