広島 “魔の8回”に中崎また捕まった…当面は日替わり方程式へ 9失点の悪夢、早く払しょくしたい

[ 2022年5月1日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2ー4中日 ( 2022年4月30日    バンテリンD )

<中・広>8回、ピンチを招き降板となり、負け投手となった中崎=中央(撮影・椎名 航)
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 広島は30日の中日戦で、継投策に入った同点の8回に2点を奪われて敗れた。先頭から連打を許して今季4敗目を喫した中崎翔太投手(29)は2軍再調整が決定。28日のヤクルト戦の8回に中崎らが1イニング9失点を喫した悲劇が繰り返され、連勝を逃した。

 佐々岡監督は「今日はしっかりとやってくれると信じて出した」と今年の方程式の底力を信じていた。28日のヤクルト戦では2点優勢の8回に救援陣が一挙9失点の逆転負け。その敗因となる3者連続四球を与えた中崎に再び8回を託したものの、経験豊富な右腕でさえ前回の残像を振り払えてはいなかった。

 中崎は、同点に追いついた直後の8回に2番手として登板した。阿部、高橋周に連打を許し、木下の犠打で1死二、三塁。四球を連発しても失点するまでマウンドを任された前回とは違い、ここで塹江への継投を告げられた。

 塹江はA・マルティネスへの死球で満塁とし、加藤翔に1ボールから真ん中付近に入った直球を中前にはじき返された。これが決勝点。続く代打・福留にも中犠飛も許した。

 再び8回の悲劇が繰り返され、佐々岡監督は「勝ちにいくために中崎を出したが、球を見ても明らかに(本調子ではない)。体も心も今の状態で投げても(難しい)という判断ではある」と2軍再調整を示唆した。抑えの栗林につなぐ「勝利の方程式」の確立を目指して、中崎を「8回の男」に抜てき。しかし、防御率8・03でリーグワーストとなる4敗目を喫し、勝ちパターンの再編を余儀なくされた。

 指揮官は「明日以降は流動的になるでしょう」と当面は日替わり方程式でしのぐ方針だ。昇格が待たれる新外国人左腕のターリーは、ウエスタン・リーグ登板4試合で無失点。敗戦直後に「どうするか分からないが、まだ連投をさせていないので」と言及したことを踏まえると、1軍合流は最短でも週明け3日の巨人戦からになるとみられる。

 ダメージの大きい黒星が続く重苦しい雰囲気。まずは当面も勝ちパターンを担う島内、塹江らを中心に乗り切るしかない。(河合 洋介)

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2022年5月1日のニュース