東大 元アメフト部・阿久津が9回劇的弾 早大とドロー

[ 2022年5月1日 05:30 ]

東京六大学野球第4週第1日   東大2ー2早大 ( 2022年4月30日    神宮 )

<東大・早大>9回、同点ソロを放つ東大・阿久津(撮影・木村 揚輔)
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 4連敗で迎えた東大は、2―2で早大と引き分け。1点を追う9回、大学入学後に1度、アメリカンフットボール部に所属した阿久津怜生(れお)外野手(4年)が、リーグ戦初本塁打となる右越え同点ソロを放った。

 50メートル6秒1の俊足。2年前はヘルメットに防具を着け、楕円(だえん)球を抱えて走っていた。視界のいいヘルメットに、手には木製バット。東大・阿久津がまん丸の白球を、遠くまで飛ばした。

 「打球は見えなかったですけど、歓声でいったのかなと思った。たまたまですけど、うれしいです」

 1点を追う9回、リーグ戦初本塁打となる右越えソロ。粘って引き分けに持ち込んだ。宇都宮時代は野球部だったが、東大入学後はアメフト部に。中学時代に400メートルで全国大会優勝も果たした俊足で、ランニングバックを務めた。だが20年8月に神宮で六大学野球を観戦し「もう一度野球がやりたい」と再転向。アメフト部での1日7食と筋力トレで、入学時に60キロだった体重が75キロとなり「パワーがついたことが凄く大きい」とこの日の一発につなげた。

 昨春からレギュラーで通算安打は11だが、盗塁は9。異色の外野手は「悔しいけど負けなかったのは良かった。勝ち点を取る気でいく」と力強かった。(田中 健人)

 ◇阿久津 怜生(あくつ・れお)2000年(平12)6月13日生まれ、栃木県出身の21歳。宇都宮では外野手としてプレーし、甲子園出場はなし。東大ではアメリカンフットボール部に入部も、2年だった20年夏に野球部に転部。通算25試合で打率.138、11安打3打点、11四死球で9盗塁。1メートル73、75キロ。右投げ左打ち。

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2022年5月1日のニュース