阪神・岩崎 新守護神に塩名乗り 指揮官の期待にもあっさり「慣れじゃないですか」

[ 2021年12月7日 05:30 ]

オンライントークショーに参加した阪神・秋山(右)と岩崎(球団提供)
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 阪神の岩崎優投手(30)が6日、新守護神に“塩名乗り”だ。秋山とともに阪急交通社による「阪神タイガースオンライントークショー2021」に出演。スアレスの退団を受けて矢野燿大監督(53)から候補の1人として名前を挙げられたことに、おなじみの“塩分”高めの言葉で呼応し、決意を示した。

 予想通りの“塩分濃度”で口を開いた。今季まで2年連続で絶対的守護神として君臨したスアレスの後釜について矢野監督は「日本人で出てきてくれたら」と話し「優がクローザーやってくれるなら問題ない」と期待。そんな指揮官の言葉を伝え聞いた岩崎は、表情一つ変えず言った。

 「任されたところでやるだけかなと思います。どうなるか分かりませんが…」

 高ぶりも、意気込みも一切、にじみ出ることはない。「0点に抑えられて良かったです。」など登板後におなじみとなった“塩対応”を思わせるコメント。これが背番号13のスタンダードでも、しっかり腹は据わっていることも明かした。

 「(イメージ)できないことはない。(今までも)やっていますし、そんなイメージを昨年もしてましたし」

 昨季2度、今季も1度、セーブ機会で登板を経験している。何より、昨オフもスアレスの去就が不透明だった際に覚悟も決めていたという。だからこそ、過酷なポジションを務めるにあたってのカギも「慣れじゃないですか」とあっさりだ。

 当然、新守護神について矢野監督は獲得調査しているカイル・ケラーら助っ人も含め「競争になってくる」と明言。岩崎自身も「何も言われてない」と“その時”が来るまでイメージにとどめる。「今は考えてない」と今オフの調整も従来通りを貫く予定で変わらない。

 今季はセットアッパーとして62試合に登板し、自己最多の44ホールドポイントとフル回転。ポジションはどうあれ、来季へ向けてはさらなる高みを目指す。「(状態が)悪い時にもうちょっとどうにかできたら」。6月に不調で2軍降格を味わった経験も糧に、完全無欠のリリーバーへ進化を遂げる。(遠藤 礼)

 《盛り上がった同学年トーク》同学年2人の息の合ったトークショーは盛り上がった。話題に上がったのは今夏の東京五輪決勝で、1点優勢の8回無死一塁で登板した岩崎が3番カサスを空振り三振から一気に3人を抑えた場面。秋山が「カッコよかったですね。決勝の米国戦であの左バッターのところで出て行って、いつも通りに…。凄いですね」と目をキラキラさせたのに対し、岩崎は「見ている方が緊張したのでは。僕は全然でしたね。ちょっと(感覚が)ずれているんでしょうね」と相変わらずひょうひょうと“らしさ”全開だった。

 【阪神左腕守護神アラカルト】

 ☆山本和行 82、84年に最優秀救援投手。通算130Sは球団歴代2位。

 ☆田村勤 92年は6月までに5勝14Sも故障離脱。93年に10試合連続セーブを達成。

 ☆古溝克之 移籍1年目の94年は田村に代わって抑えを務め、自己最多61試合で18S。

 ☆ウィリアムス 藤川、久保田との「JFK」では中継ぎの印象があるが03年は25Sで優勝に貢献。

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2021年12月7日のニュース