エンゼルス大谷がMVP満票受賞 「空前絶後の経済効果」 1人で1年間日米252億円!

[ 2021年11月19日 09:09 ]

エンゼルス・大谷
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 大リーグ機構(MLB)は18日(日本時間19日)、今季のMVPを発表し、投打二刀流による歴史的な活躍をしたエンゼルスの大谷翔平投手(27)がア・リーグMVPに選ばれた。01年マリナーズのイチロー以来、日本選手では2人目の快挙。満票選出は15年のハーパー(当時ナショナルズ、現フィリーズ)以来、6年ぶり19人目の快挙となった。関大の宮本勝浩名誉教授(76)は、受賞後1年間の経済効果を約251億9247万円とはじき出した。

 コロナ下の世界に、大谷フィーバーがさらなる活力を与えることになりそうだ。宮本名誉教授の試算によると、MVP受賞で今後1年間、日米両国内の合計で約251億9247万円の経済効果があるとした。

 宮本名誉教授は「一人のスポーツ選手がもたらす経済効果としては空前絶後の金額であると言える」とコメント。米国内では観客増加や放映権収入の増加などを見込み、日本国内では応援ツアーやCM出演料などの増加を予測した。

 約252億円の経済効果は、日本ハムの新庄新監督就任による約59億6434万円の4倍以上。13年の楽天初のリーグ優勝(約230億円)、今季のオリックスの25年ぶりのリーグ優勝(約231億円)よりも上だ。自身の球宴選出時に発表された今年の「大谷効果」の約240億円をも超えた。

 メジャー4年目の今季は投手で9勝を挙げ、打者でもリーグ3位の46本塁打など、歴史的な投打二刀流の活躍。宮本名誉教授も「大谷選手のような素晴らしい選手と同時代に生まれ、世界における彼の活躍を自分たちの目で見ることができるのは、何とも幸せなこと」と感嘆した。

 表彰ラッシュが続く今オフの大谷。選手間投票による年間最優秀選手、コミッショナー特別表彰など既に「7冠」をゲットした。これに加わるMVP。新人史上最多の242安打を放ち最多安打、新人王、盗塁王などに輝いた01年のイチロー以来20年ぶりの快挙となった。

 最終候補に残ったのは大谷と、いずれもブルージェイズのゲレロ、セミエンの3人。22歳の一塁手ゲレロは本塁打王を獲得し、31歳の二塁手セミエンは45本塁打の活躍に加えゴールドグラブ賞を受賞していた。

 《記者30人が投票》大リーグの最優秀選手(MVP)は、リーグの各本拠地から選ばれた全米野球記者協会2人ずつ、計30人の会員の投票で、レギュラーシーズンの成績を基にア、ナ両リーグで選出する。投票は10人連記で1位は14点、2位は9点、3位以下は1点ずつ下がって10位は1点となり、合計点で決定。プレーオフ前が締め切りとなる。歴史的には(1)1911~14年、(2)22~29年、(3)31年以降に分かれ、(1)と(2)の間、(2)と(3)の間には存在しなかった。初年度の11年に球聖タイ・カッブ、23年にはベーブ・ルースが受賞した。(2)の時期にはア・リーグでは複数回の受賞が禁じられていたため、ルースは一度しか獲得していない。(3)から全米野球記者協会の投票で選ぶ方式となった。31年以降に満票で選出された過去18人(現役は3人)のうち、10人が殿堂入りしている。

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