“阿波の金太郎2世”池田・篠原 古豪復活に燃える「甲子園に“行く”のではなく“帰る”ことが目標」

[ 2021年6月29日 05:30 ]

本家・水野雄仁氏の名前が刻まれた石碑の前で甲子園出場を誓う池田・篠原颯斗
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 【高校野球連載 逸材ファイル】安定した下半身とダイナミックなフォームに、かつての大エースの姿が重なる。83年選抜優勝の立役者である水野雄仁になぞらえ「阿波の金太郎2世」とも言われる篠原は「IKEDA」のエースナンバーを背負う意味を熱く言葉に込めた。

 「甲子園に“行く”のではなく“帰る”ことが目標。強い池田高校を復活させたい」

 3月20日の徳島大会1回戦・生光学園戦で救援登板し自己最速を更新する149キロを計測して一気に注目を集めた。すでに全12球団が視察を終え、巨人・水野スカウト部参与も複数回にわたって母校に足を運び「将来が楽しみ」といい、OBとしても期待を寄せる。86年選抜優勝メンバーの井上力監督も「夢のある選手。少しでもレジェンドに近づいてほしい」と成長を願う。

 篠原自身も当時の大先輩の映像を見て、大きく胸を張ることと体重移動を参考にしているという。「水野さんの代名詞で呼んでもらえるのなら、恥ずかしいピッチングはできない」。5月は新型コロナウイルス感染拡大の影響で対外試合をできなかったが、一日100本のショートダッシュをするなど体力強化とともに体のキレを増すことに努めた。

 春夏合わせ3度の甲子園大会優勝を誇る池田も14年春、夏は92年を最後に甲子園から遠ざかる。池田は強くてはならない――。剛腕が復活の鐘を鳴らす。(北野 将市)

 ◇篠原 颯斗(しのはら・はやと)2003年(平15)11月24日生まれ、徳島県美馬市出身の17歳。江原南小3年から江南パワーズで野球を始め6年から投手。江原中では軟式野球部に所属。池田では1年秋から背番号11でベンチ入りし2年秋からエース。1メートル81、81キロ。右投げ右打ち。

 【徳島展望】総合力が高く、特に投手陣の層が厚い鳴門が一歩リード。打線の厚みでは勝るとも劣らない徳島商が対抗。阿南光、小松島、鳴門渦潮などが追う。「阿波の金太郎2世」こと149キロ右腕の篠原がエースの池田にも注目。

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