DeNA「どこでも寝られる」疲労回復の大和が決勝弾、番長は今季初めてマウンドへ 守護神・三嶋を鼓舞

[ 2021年5月28日 23:45 ]

交流戦   DeNA7ー6楽天 ( 2021年5月28日    楽天生命 )

6回2死一、二塁、左越え3ランを放ちナインに迎えられる大和(撮影・島崎忠彦)
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 これだから野球は面白いし、わからない。自力優勝の可能性がないDeNAが「お得意」の一発攻勢で、パ・リーグ首位タイの楽天相手に逆転勝利。交流戦12球団最多の3勝目をつかみとった。

 主役を張ったのは16年目のベテラン大和だ。「バットの芯に当たったけどまさか入るとは。2死から2人走者がでたので勢いに乗りたいと思った」

 2―4の6回2死一、二塁。涌井の133キロのスライダーをチーム最年長の33歳は、左翼席に3試合ぶりとなる決勝の逆転2号3ラン。寡もくな男も笑顔が弾けた。

 疲労蓄積と向き合う日々。この日も横浜からの移動試合。午前中に東京駅から東北新幹線に乗り込むとすぐに眠りについた。「寝ないとしんどい。いつでもどこでも寝られますから」と長年のキャリアで身につけた「体をいやすコツ」をこの日も車内で実践。そして快弾に結びつけた。

 6―5の8回には、先頭の新人・牧も福山から左翼席へ10試合ぶりの9号ソロ。この試合2発目のアーチが、交流戦4戦目で12球団最多の13発目。次から次へと飛び出す柵越えに大和も「チームは流れに乗りいい状況にある」とうなづいた。

 セ・リーグ断然最下位のチームが主役に踊り出た。三浦監督もアーチ攻勢について「みんなヒットの延長の意識だけど打線は上向いてきた」とご満悦。

 指揮官は7―5の最終回は、1点差に追い詰められなお2死一、三塁で、今季初めて自らマウンドに走り守護神・三嶋を鼓舞。「お前しかいない。しっかり締めてくれ、と言った。直感でマウンドに行きました」。そして三嶋はディクソンを3球三振に仕留め試合を締めた。

 番長の勝負勘も冴え逃げ切った一戦。大和が最後に言った。「このまま明日からも勝つようにやっていきます」。杜の都からの力強い逆襲宣言だった。

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