広島 中継ぎ5投手が執念の6回0封リレー 佐々岡監督も高評価「踏ん張ってくれた」

[ 2021年5月28日 05:30 ]

交流戦   広島4-4西武 ( 2021年5月27日    マツダ )

<広・西>9回を抑えた広島・栗林(左は中村奨)(撮影・成瀬 徹)
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 鮮やかな広島救援陣の零封リレーを、絶対的な守護神が締めた。チーム練習ができず、実戦勘やコンディションが不安視される中、劣勢の序盤から相手スコアボードに「0」を並べ続ける奮投。7個目を刻んだ栗林は笑顔で汗を拭った。

 「一発はダメといつも思っている。きょうは久々の登板だったので、(より)注意しながら投げました」

 同点の9回に6番手として救援登板。1死から栗山に中前打を許すと、ギアを上げて底力を誇示する。大砲・山川を宝刀のフォークで、最後は呉念庭(ウーネンティン)を151キロ内角直球で、それぞれ空振り三振。開幕からの連続無失点は18試合となった。

 16日のDeNA戦以来の登板。この間、チームは新型コロナ禍に見舞われ、仲の良い森下も濃厚接触者と判定された。「“感染していないのにチームを離れるのは悔しい。悔しさは復帰後に晴らす”と」。栗林は連絡を取り合う23歳の思いを代弁し、復帰するまで力投を約束したという。

 流れを引き寄せたのは2番手・菊池保だ。3点劣勢の4回に救援し、走者を出しながらも2イニングを無失点に抑える好投。続く高橋樹、大道、塹江もしっかり「0」を刻んで栗林にバトンをつないだ。

 「中継ぎ陣が踏ん張ってくれたからこそ、同点まで追いつけた。4回以降はいいつなぎだったし、評価もしている」。飛車角を欠く中で、交流戦引き分けスタートを切った佐々岡監督は、5人の救援陣に目を細めていた。(江尾 卓也)

 【広島コロナ経過】
 ▼5月17日 菊池涼、正随、小園のコロナ感染が判明。
 ▼18日 球団の判断で感染者以外の磯村、石原、松山、大盛、西川も出場選手登録を抹消。計16人の1、2軍入れ替えを行う。
 ▼20日 鈴木誠、長野、石原、大盛、羽月の5選手に朝山打撃コーチ、チームスタッフ1人のコロナ感染が判明。
 ▼21日 マツダスタジアムで予定していた阪神3連戦の中止が決定。倉バッテリーコーチのコロナ感染が判明。
 ▼22日 森下、高橋昂が管轄保健所から濃厚接触者と判定されたと発表。
 ▼23日 九里のコロナ感染が判明。
 ▼25日 臨時実行委員会で25、26日の西武戦(マツダ)の延期を決める。
 ▼26日 24日から3日連続で陽性者が出なかったため、27日の西武戦(同)から試合を再開すると発表。

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2021年5月28日のニュース