球児さん、ごめんなさい…阪神 引退試合でまさかの1安打零敗 藤川の日米通算246セーブならず

[ 2020年11月11日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0-4巨人 ( 2020年11月10日    甲子園 )

<阪神・巨人> 9回にマウンドにあがり、大山悠輔(左)とグータッチする藤川球児(中央) (代表撮影)                                                     
Photo By 代表撮影

 阪神は最高の形で藤川を送り出すことはできなかった。イメージしていたのは勝ちパターンで出番を作ること。できれば日米通算246個目のセーブがつけば…。そんなプランも絵に描いた餅になってしまった。

 初回はおなじみの守乱で、巨人に先制を許した。1死一、二塁から岡本の打球を二塁・小幡がトンネル。併殺コースの打球に、今季85回目の失策を犯し、まず1点。さらに丸、若林の適時打で計3失点。若林の打席では飛び出した三塁走者を挟殺プレーにしたがアウトにできないミスもあった。

 守備で乱れ、攻撃も低調だった。1番に大山を据えた打線も沈黙が続いた。ヒットも出ない。引退試合で無安打無得点を喫するわけにはいかない。4番手・高橋から8回に中谷が初安打するのがやっと。今季12度目の零封負けで巨人戦16敗目を記録した。

 矢野監督も「初回にエラーで足を引っ張った。打線もちょっと寂しいバッティングだった。最後、勝っている状態で球児を投げさせてあげたいというか、そういうふうにしたかったけれど…」と戦友の花道を飾れなかった試合を悔やんだ。11日が今季最終戦。「タイガースらしい試合をしたい」と指揮官は言葉に力を入れた。 (鈴木 光)

 《「1番」大山も不発》阪神の大山は、タイトル奪取へ、打席数を確保するために17年8月16日広島戦以来、プロ2度目の「1番」で先発出場した。打線が1安打と苦しむ中、もくろみ通りに4打席立つことができたがノーアーチに終わった。今季最終戦となる“直接対決”で沈黙。打点をあげることすらできなかった。矢野監督は「力むなという方が無理なんでね。力んで当たり前だと思うんで。挑戦。もちろん結果出さないとね」と期待を寄せた。

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2020年11月11日のニュース