大リーグの新型コロナ抗体獲得率はわずか0・7% 獲得率1位はエンゼルスも予想外の低さ

[ 2020年5月11日 09:53 ]

大リーグの抗体検査で陣頭指揮を執ったスタンフォード大のバタチャリア博士(AP)
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 米スタンフォード大のジェイ・バタチャリア博士をリーダーとするグループが、大リーグの選手、スタッフ、職員に新型コロナウイルスの抗体検査キット(1万セット)を配布。このうち5754人のキットを回収し、5603人の結果が判明した。

 4月14日と15日に行った“自主検査”にはカブス、レッズ、ロッキーズ、マーリンズを除く26球団の選手とスタッフが協力。抗体獲得(免疫グロブリン)に陽性反応を示したのは60人のみで、偽陽性と偽陰性の誤差を修正したのちの最終抗体獲得判明者は42人となった。これは全体のわずか0・7%。AP通信によれば最も抗体を持っていた人数の比率が多いのは大谷翔平(25)が所属しているエンゼルスとなっているが、具体的な数値は明らかになっていない。

 大リーグではソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)、マスク着用、手洗いなどを徹底させたために新型コロナウイルスの感染者が一般市民よりも少なく、それが抗体獲得率の低さにつながったもよう。バタチャリア博士は「もっと数値が高いと思っていたがそうではなかった。これはいいニュースであり悪いニュース。予防をきちんとしたので感染は拡大しなかったが、それはまだ多くの選手が感染する可能性を示している」と語っている。

 スポーツ専門局のESPNによれば、検査の2週間前の状況としては発熱が2・7%、頭痛が14%、咳の症状ありが8%で味覚症状が0・9%。新型コロナの抗体獲得率は患者の多かったニューヨーク州では高く、少なかったオハイオ州では低いというデータも出ている。

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2020年5月11日のニュース