広島・小園、球団初の高卒新人CS出場へ居残り特打「横浜で勝つという気持ちで」

[ 2019年9月30日 05:30 ]

広島・小園
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 広島は29日、クライマックスシリーズ(CS)に備えてマツダスタジアムで全体練習を再開し、ファーストステージ初戦から先発を見込まれる小園海斗内野手(19)は約1時間に及ぶ居残り特打に汗を流した。30日のレギュラーシーズン最終戦で阪神が引き分け以下ならCS進出が確定し、高卒新人がポストシーズンに出場すれば球団初。飛躍につなげるためにも「緊張感の高まる中でプレーしたい」と熱望した。

 CSに備えてマツダスタジアムで再開した全体練習。小園はフリー打撃や守備練習に汗を流した後、野間や坂倉、曽根とともに隣接する屋内練習場へ移動し、約60分間に渡ってバットを降り続けた。

 「(意識しているのは)体重移動やバットの軌道。いつもやっていることです。バットの軌道が下がりがちなので、最短で出せるように練習しました」

 東出打撃コーチが見守る中での練習。理想のスイングを追求する上で、体の動きを確認するには第三者の目がより有効だ。「坂倉さんや曽根さん、誠也さんや龍馬さんにも聞くことが大事。人に見てもらえば、うまくなっていくと思います」と話し、汗を拭った。

 27日の中日戦で今季の全日程が終了。必死に駆け抜けた1年目を「早かった。200近く(197)打席に立ったので、いい経験をさせてもらったし、充実していた」と振り返る。試合後は中日・根尾と会食し、旧交を温め合ったという。

 この上はポストシーズンも経験したい。10月5日に始まるDeNAとのCSファーストステージ。阪神が30日の中日戦に勝った時点で道が途絶える他力本願だけに、小園は「願うだけですが」と前置きしながら、言葉に力を込める。

 「CSでは緊張が高まると、先輩から聞いた。その中で自分もやりたい。横浜で勝つという気持ちで練習から取り組んでいます」

 懸命にバットを振りながら、短期決戦でチームの勝利への貢献を誓う19歳。左腕・今永の先発が見込まれる初戦から小園のスタメン起用は濃厚で、ポストシーズンに出場すれば広島の高卒新人では初の快挙になる。

 「できていないことが多いし、まだまだ満足できない。結果を残さないと1軍には残れないので、経験を生かし、努力して活躍できるように頑張ります」

 しびれる舞台で経験を積めば、才能はもっと磨かれる。懸命に汗を流しながら、小園は吉報を信じて待つ。 (江尾 卓也)

〇…本拠地で全体練習を再開し、CS進出に備えて紅白戦2試合を組んだ。このうち、30日は大瀬良、床田が先発。軽めの調整に汗を流した大瀬良は「阪神の結果は気になるけど、やることをやって準備を整えたい。CSに出れば、やり返すチャンスはあるし、道はつながっていく。そこしか考えていない」と力を込めた。紅白戦は10月2日にも予定される。

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2019年9月30日のニュース