矢野監督 開幕にメッセ指名「やっていること、準備、引っ張って行こうという気持ち やっぱりランディ」

[ 2019年3月4日 05:30 ]

オープン戦   阪神2―7ソフトバンク ( 2019年3月3日    ヤフオクD )

先発のメッセンジャー(撮影・坂田 高浩)
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 阪神の矢野燿大監督(50)は3日、今季の開幕戦となる29日のヤクルト戦(京セラドーム大阪)の開幕投手にランディ・メッセンジャー投手(37)を指名したことを明かした。ヤフオクドームで行われたソフトバンクとのオープン戦後、静寂に包まれた会見場で指揮官自ら開幕投手の名前を明かした。

 「(今季の)開幕はランディで行く」

 迷いのない力強い言葉の中に逆襲へ向けた思いが込められていた。今春キャンプは競争をテーマに開幕投手も「白紙」としてきたが、開幕まで1カ月を切り決断に至った。

 「(決断のタイミングは)今というか。ランディが本命だった(ことは間違いない)。やっていること、準備、引っ張って行こうという気持ち。そういうものも含めてやっぱりランディというところになった」

 メッセンジャーはこの日、オープン戦に自身初登板。初回は連打と四球で2死満塁から松田宣に1ボール2ストライクから高め速球を左中間席に運ばれる満塁弾こそ許したが、以降はきっちりと修正。2、3回は打者6人から3三振を奪う完全投球で外野に打球を飛ばさせなかった。3回3安打4失点も、開幕に向けた調整の手応えを感じ取った。

 「最初の試合の感じとしては決して悪くなかった。明らかに初回の感じは悪かったけど、その後すぐに修正することができた」

 長丁場のシーズンを見据え今春キャンプではスロー調整を徹底。初のブルペン入りも例年より遅い2月9日だったが、ここまで順調に過ごしてきた。「開幕に向けて体的にも肩肘的にも問題ないどころか徐々に調子が上がってきている」と5年連続6度目の大役に向け、問題点は見当たらない。

 ベンチから見守った矢野監督も同様だ。「緩急をうまく使いながら丁寧に投げているという感じがあった。らしさという部分は出ている。(心配は)全然全然(ない)」と話し「本人はやる気満々。準備を怠ることはない選手というのはわかっている」と続けた。

 昨季の最下位から巻き返しを図る今季。チームスローガンである「ぶち破れ! オレがヤル」を誰よりも体現できる選手こそがメッセだと指揮官も感じている。揺るぎない信頼関係の下、矢野阪神の船出となる「3・29」に向かう。

(山本 浩之)



 ○…メッセンジャーが今季開幕投手を務めれば5年連続6度目。阪神で5年連続は井川慶と並ぶ最長で6度目も1リーグ時代の若林忠志8度に次ぎ小山正明と江夏豊に並ぶ2リーグ制以降の最多となる。プロ野球記録は、最長は山田久志(阪急)の12年連続(1975〜86年)で、最多は金田正一(国鉄、巨人)と鈴木啓示(近鉄)の14度。 

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