広島・会沢 モリーナの極意盗んだ 肩よりも舌巻いた試合の流れ読む力

[ 2018年11月23日 05:30 ]

広島の会沢
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 広島・会沢翼捕手(30)が、先ごろ閉幕した日米野球でメジャー最強捕手の極意吸収に成功した。ヤディエル・モリーナ捕手(36=カージナルス)で、全体を見渡し、試合の流れを読む目に感心。来季以降のプレーに生かす考えだ。22日は、東広島市のゴルフ場で開かれた「バッテリー会」ゴルフコンペに参加し、仲間とのラウンドを楽しんだ。

 日本シリーズの余韻冷めやらぬ中、今月9日から15日まで開催された日米野球。侍ジャパンの一員として出場した会沢は、各地で6試合を戦いながらメジャーリーガーらと親交を持ち、自身の野球人生に生きる貴重な経験を積んでいた。

 「いろんな選手と話ができ、プラスになった。収穫でした」

 とりわけ触発されたのが、メジャー最強捕手の誉れ高いモリーナだ。ソフトバンク・甲斐、西武・森とともに呼ばれ「少しの時間だけど会話し、“3人はいい捕手だ。プレーを見させてもらい、勉強になった”と言ってもらった」と振り返る。

 無論、会話だけでは終わらない。第3戦でモリーナは、3ランを含む3安打3打点の大暴れ。同点の4回には一走・上林(ソフトバンク)を矢のようなけん制で刺し、ロケットランチャーと呼ばれる強肩を披露した。そこで見たのは超一流の技と極意だった。

 「試合の流れを読んで、全体を見渡している。流れを大事にする捕手だと感じた」

 赤ヘルの正捕手として一本立ちを誓う会沢には最高の手本。極意の吸収だけにとどまらず、「ユニホーム、手袋、スパイクなどのグッズも頂いた。本当にありがたい」とし、白い歯をのぞかせた。

 同学年で同期のメジャーリーガーからも刺激を受けた。マツダスタジアムでの第4戦に先発したドジャース・前田。「世界で頑張っている。いい刺激をもらった」。熱望した直接対決は2回で降板したため実現せず、「普通は3イニングぐらい投げるでしょ」と笑った。

 首脳陣へのアピールにも成功した。2点を追った第1戦の9回2死二塁では、4番・山川(西武)の代打で中前適時打を放ち、柳田(ソフトバンク)の逆転サヨナラ弾を呼ぶなど自慢の強打を披露。2020年の東京五輪にも期待が膨らむ。

 「五輪は違うと思うし、難しい。ただ、日の丸を背負ってプレーしたいとは思う」

 メジャーの一流に触れた選手会長。来季の活躍が楽しみだ。(江尾 卓也)

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2018年11月23日のニュース