巨人育成右腕・田中優 テーマは増量&走り込み 体重1キロ増で球速1キロアップ

[ 2018年11月23日 09:30 ]

<巨人秋季キャンプ>宮崎に残留しブルペン投球する田中優大投手
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 プロの世界は厳しい。ルーキーの誰もが感じることだろう。巨人の育成右腕・田中優は「高校時代は真ん中でも球威で抑えられていた。プロでは制球が悪いと簡単に打たれてしまう」と改めてアマチュアとのレベルの差を実感した。

 17年ドラフト育成4位で入団。羽黒高入学時は外野手だったが2年時に投手に転向し、才能が開花した。直球、スライダーを軸にカーブ、シンカーも駆使するサイド右腕。投手歴わずか1年半でプロの道をつかんだ。

 1年目の今季は3軍生活が続いたが、夏場以降に調子を上げた。「体が打者にしっかりと踏み込んでいけるようになった。ボールを投げる方が難しかったくらい」と振り返るほどコントロールが安定した。シーズン終盤に2軍昇格を果たすと、9月24日のイースタン・リーグ、ロッテ戦で公式戦初登板。フェニックス・リーグの参加メンバーに選ばれ、中継ぎとして7試合に登板した。宮崎秋季キャンプのメンバーにも選ばれると、紅白戦で自己最速を1キロ更新する150キロをマーク。「育成(選手だから)どうのこうのはあまり思っていない。みんな横一線」と語った原監督へアピールした。

 一方で、反省点もあった。キャンプの期間で体重を2キロ減らした。直球を武器とする投手として、体づくりの重要性を認識している。「体重が1キロ増えるごとに球速が1キロ増えた」。入団時の体重は69キロで現在は76キロ。その間、直球の最速は143キロから150キロにパワーアップした。自身の経験から球速をさらに伸ばすためには体重を増やす必要があると考える。

 プロ入り後初めてのオフは山形県の母校・羽黒高で自主トレに励む。第1のテーマは増量。体重は4キロ増の80キロが目標だ。肉や魚などのタンパク質を中心に食事の量を増やし、太ももや肩周りのウエイトトレーニングにも取り組む。また「いっぱい走って体力をつけたい」と第2のテーマには走り込みを掲げる。200メートル10本などで体をいじめ抜くつもりだ。

 「(秋季キャンプで)印象は残せたと思う。来年は支配下に入りたい」と田中優。充実のオフを過ごし、勝負の2年目に備える。(記者コラム・岡村 幸治)

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2018年11月23日のニュース