梅よ覚悟 原口 矢野虎1号!キャノン!「練習でやっていることが出せた」

[ 2018年11月12日 05:30 ]

阪神紅白戦   紅組4―2白組 ( 2018年11月11日    安芸 )

紅白戦の2回1死、原口は矢野監督(右)の前で左越えソロを放つ(捕手・梅野)(撮影・大森 寛明)
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 高知・安芸で秋季キャンプ中の阪神は11日に初の紅白戦があり、原口文仁捕手(26)が攻守で猛烈な存在感を放った。新体制1号となる同点ソロを含む2安打を放ち、守っては俊足・植田の二盗を阻止。矢野燿大監督(49)に正妻獲りをアピールした。また予告どおりノーサインで行われ、一・三塁のランナーコーチも立たなかった。

 紅組の「5番・捕手」で出場した原口が、1点を追う2回、1死走者なしから小野の直球を仕留めた。2ボール1ストライクからの4球目、見逃せばボールであろう高め142キロを完璧に捉えると打球は左翼防球ネットの上段に直撃した。

 「練習でやっていることが今日は出せたかな、という感じですかね。自分の中でしっかり打てたことはすごく良かったので、また、しっかり練習したいなと思います」

 打った瞬間に確信するほどの完璧な当たりだった。伸びに定評のある小野の直球、それも、高めを逃すことなく一振りでスタンドイン。少しでもズレればファウルやポップフライとなりそうな球も、さすがのスイングで最高の結果にしてみせた。6回1死一塁の第3打席には左腕の島本から左前打を放ち、この試合、両軍含めて唯一のマルチ安打だ。

 正捕手奪取へ必要不可欠な守備でも魅せた。3回1死一塁から盗塁を試みた植田を刺殺。「練習でやってることがゲームの中でも少しずつ出てきた。いい傾向だと思うので、また練習しっかり続けていきたいと思います」。課題とするステップを速く、スムーズに刻んだ。

 その姿に矢野監督も、「いや〜、さすがやね。(打撃は)2本とも良かったし、盗塁阻止もね。刺せるタイミングではあったけど、そういうのを確実にできるのは原口にとって大事」と評価。「まあ(正捕手争いの)競争には間違いなく入ってくるんじゃないかな」と続けた。

 昨季132試合出場でゴールデン・グラブも受賞した梅野が1歩リードだか、坂本、長坂らを含めた争いの決着はまだまだ先だ。藤井バッテリーコーチも「あれくらい(送球を)放れたら…。良い競争になってほしい」と期待を寄せていた。

 「全然、まだまだです。今年もなかなかゲームに出られなかったので。紅白戦で1試合守ったからとかじゃなく、来年につながるよう練習していく」

 来季はもう、「代打の神様」と呼ばれるつもりはない。(巻木 周平)

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