西武・山川2発!40号一番乗り 鷹粉砕4.5差、17日にもM11初点灯

[ 2018年9月16日 05:30 ]

パ・リーグ   西武11―5ソフトバンク ( 2018年9月15日    メットライフD )

<西・ソ>8回、40号を放ちベンチで人さし指を天に突き上げる山川(撮影・木村 揚輔)
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 今季12度目の「AY砲」のアベック弾で、首位決戦の第1ラウンドを制した。西武は15日、ソフトバンク戦の5回に浅村栄斗内野手(27)、山川穂高内野手(26)の2者連続アーチで突き放すと、山川は8回にもダメ押しの40号2ランを左翼席に運んだ。強打の「獅子おどし打線」が千賀滉大投手(25)を粉砕。3連戦3連勝となれば、17日にも優勝マジック11が初点灯する。

 粉砕。山川の打球には、その2文字がよく似合う。今季40号2ラン。大台到達は8回2死二塁だ。高橋礼の初球を、まるでピンポン球のように左翼スタンド中段へと運んだ。

 「めちゃくちゃうれしい。40本は口では言わなかったけど、心の中でずっと思っていた」。5回の39号ソロに続く今季5度目の1試合2発だ。3・5ゲーム差に詰め寄ってきたソフトバンクを返り討ち。「気合が入っていた。1打席目は足が震えるくらい緊張した」という天王山の一戦は、スタンドの親族からパワーをもらった。

 麻衣子夫人だけでなく母親が沖縄本島から、そして祖父・仁和(じんわ)さん、祖母・幸子さんが久米島から応援にやってきた。特に祖父母が観戦した試合では「プロ初本塁打も打った。祖父母が来ると“ホームラン率”が高い。いろんなタイミングで力を貸してくれるし、毎回来てほしい!」。地元・沖縄ではこの日、歌手の安室奈美恵の引退ステージにファンが熱狂した。その沖縄からやってきた「本塁打の使者」に力をもらい、山川も所沢を熱く盛り上げた。

 2試合連続、今季17度目の2桁得点をマークした「獅子おどし打線」。107打点の山川だけではない。4番打者が「存在が刺激になる。いい手本になります」という3番・浅村の一発も効果満点だった。1点差に迫られた5回1死一、三塁で、左翼へ27号3ラン。直後の山川との連弾に「うれしい〜。良かったっす、打てて」。千賀を奈落の底に突き落とし、リーグトップの打点を111に伸ばした。腰に不安を抱え、12日のオリックス戦は今季初のスタメン落ち。この日も8回に代打を送られ、試合終了前にロッカーに戻ってマッサージを受けた。

 計218打点のAY砲。チーム得点は両リーグダントツの702点となった。前回優勝の08年以来の700点超えで、大台突破した過去3年は全て日本一に輝いている。「今日の勝ちは大きい。相手は絶対的エース。厳しいなと思ったけど(価値が)3つにも4つにもなる勝利だよ」。辻監督の言葉にも興奮がにじむ。最短での優勝マジック点灯は17日。止まらない猛打で、いよいよ最後の仕上げに取りかかる。 (鈴木 勝巳)

 ≪今季12度目AY砲≫山川(西)が今季5度目のマルチ本塁打で両リーグ最速の40号到達。西武で両リーグ40号一番乗りは87年秋山、90、92年デストラーデ、02年カブレラ、09、11年中村に次ぎ5人目(7度目)となった。また、山川は10、20、30号も一番乗り。10〜40号まで全て両リーグ一番乗りは66、67、76年王(巨)、75年田淵(神)に次ぎ3人目(5度目)でパの打者では初めてだ。この日は浅村も本塁打。2人のアベック本塁打は今季12度目でチームは11勝1敗の好成績。

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