大谷 記録ずくめ!6戦連続長打、自身初の三盗、2度目週間MVP

[ 2018年9月12日 05:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス2―5レンジャーズ ( 2018年9月10日    アナハイム )

<エンゼルス・レンジャーズ>4回無死、右中間二塁打を放つ大谷(撮影・会津 智海)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(24)が10日(日本時間11日)のレンジャーズ戦で右中間二塁打を含む2安打をマークし、連続試合安打を8に伸ばした。長打は6試合連続で、日本選手の同一シーズンでは最長となった。日米通じて初の三塁盗塁にも成功。この日は今季2度目となるア・リーグの週間MVP(3〜9日)の受賞も発表され、記録ずくめの一日となった。

 強さと速さ。両方兼ね備えるのが大谷だ。先頭で迎えた4回、左腕マイナーの内角への厳しいスライダーを中堅右に運び、楽々と二塁へ到達。1死後には何度もけん制のしぐさで警戒されながら、三塁へスタートを切った。「(三盗は)何事もトライしないと良かった、悪かったが見えてこない」。判定は「チャレンジ」を経てアウトからセーフに変わった。前日にも三盗を試み、逆にセーフからアウトに覆った。借りを返し、日米を通じて初の三盗を記録した。

 6試合連続長打は単独シーズンでは並んでいた松井秀喜氏を抜いて、日本選手の単独最長となった。7回には3番手の左腕クラウディオから左前適時打し、同一試合で初めて左投手から2安打をマーク。8試合連続安打中は左腕に対し、17打数7安打の打率・412で「(左腕と対戦の)数が多くなっている分、進歩するんじゃないかなとは思う」とうなずいた。打者に専念しながら進化した結果が2度目の週間MVP。打率・474、4本塁打、10打点、2盗塁して、憧れのハーパー(ナショナルズ)とともに受賞した。

 マイク・ソーシア監督は試合前「今のプレーを持続できれば新人王を獲得できるのでは」と主張。後押しすべく「シーズン残り全試合起用はあるか」と問われると「そう望んでいる」と前向きな姿勢を見せた。

 試合に敗れたチームは、この日で地区優勝の可能性が完全消滅した。週間MVPに「凄くうれしいですけど、ポストシーズンを狙える位置で獲れればもっとうれしいんじゃないかなと思う」と少し寂しそうに話した大谷。たとえ消化試合でも、ファンを魅了するプレーを続けている。 (大林 幹雄)

 ≪データアラカルト≫

 ☆6試合連続長打 同一シーズンの達成は日本人初。松井秀(ヤンキース)がシーズンをまたいだ05年9月29日〜06年4月5日にかけて7試合連続長打を達成している。イチロー(マリナーズ)は4試合連続が最多。

 ☆週間MVP2度受賞 96年に野茂(ドジャース)が2度受賞しているが、日本の新人選手では初。日本人選手の歴代最多受賞はイチローの5度で、マリナーズで3回、ヤンキース、マーリンズで各1回受賞。

 ☆同一シーズン10試合登板、9盗塁以上 1915年のジョージ・シスラーが15試合登板、10盗塁して以来、103年ぶりとなった。

 ☆初三盗 日米通じて初。日本ハム時代に通算13盗塁も、三盗は企図自体がなかった。1901年以降では、年間10試合以上登板した投手の最多盗塁はザザ・ハービーの16。

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