野球担当1年目に映る150キロの世界…剛速球にあ然 増した選手への尊敬

[ 2018年9月6日 11:00 ]

力投する金足農エース吉田
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 7月から地方大会や甲子園大会で、ほぼ毎日のように高校野球を取材してきた。7月には岩手大会で大船渡・佐々木朗希投手(2年)の154キロの投球、8月は日本中を沸かせた金足農・吉田輝星投手(3年)の快速球を目の当たりにした。と言ってもスタンドからや、モニターを通して見ている。野球経験はなく、春に野球担当記者になったばかりの私には、実際どのくらい速いのかなんて分からなかった。

 先日、元野球部員の同僚とバッティングセンターに行ってみた。取材した選手たちの打ち方を思い出しながら、バットを振った。なんとか100キロは打ち返せた。110キロはとてつもなく速く感じてほとんど空振りした。同僚は150キロに挑んだ。私はとても挑戦できないので間近で見ていたが、驚くほどの剛速球にあ然とした。

 マシンがはき出す球ではあったが、目の前で見て、凄さを感じられた。あんな速さの球を人間が投げているのが正直信じられなかった。剛速球を投げる投手と、それを打ち返す打者。選手に対して尊敬の気持ちが増した。

 打者は、どうやって150キロの球に立ち向かうのか。東京六大学リーグ現役最多の8本塁打を誇るプロ注目の法大4番・中山翔太内野手(4年)に聞いてみた。「よく球を見ることですね」。こちらもプロ注目の東都大学リーグ3季連続優勝中の東洋大4番・中川圭太内野手(4年)は「バットを短く持って、打つ瞬間に利き手に力を入れるといいと思います。ただ、手がしびれますが…」とアドバイスをくれた。

 簡単にいくはずはないが、2人の言葉をヒントにバッティングセンターで次はもう少し球速を上げてみようと思う。そして何より、もっと前向きに野球を知りたいと思っている。(記者コラム・武本 万里絵)

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2018年9月6日のニュース