広島・会沢、球団捕手最多タイ12号「うまく反応できたかな」

[ 2018年8月25日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3―5中日 ( 2018年8月24日    マツダ )

4回無死、会沢は左越えにソロ本塁打を放つ(撮影・坂田 高浩)
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 広島・会沢が24日ので中日戦で球団捕手最多に並ぶ12号を放ち、球団史に名前を刻んだ。

 「強打の捕手」の看板はダテじゃない。3点を追う4回、先頭打者として鮮やかな一発。カウント1―1から中日・笠原が投じた内懐をえぐる直球を、鋭い腰の回転とともに腕を畳んで左翼ポール際の3階コンコースまで持っていった。

 「うまく反応できたかな。風も風(右から左)だったので切れるかな…と思ったけど、よく入ってくれた」

 捕手らしい読みの産物だった。遊飛に倒れた1回の第1打席。全5球のうち、決め球を含む3球が内角攻めだった。「なきにしもあらず」と振り返った通り想定内の配球。それを、ミスショットせずに仕留めた技術は見事の一語だ。

 自己最多を伸ばした12号。30歳の会沢が生まれるはるか前の1953年、門前真佐人がマークした広島捕手の最多本塁打に並び、球団史に名前を刻んだ。ただ、投手をリードする女房役でもあり、チームが負けてしまっては素直に喜べない。

 「門前さん? 正直分からないし、言いようがない。(大逆転した)昨日のこともあるし、(野村とは)“何とか粘り強く”と話し合いながらやっていたけどね。反省するところは反省してまた…」

 打線は2点を追う6回1死満塁で、代打・新井が遊ゴロ併殺打に倒れる痛恨。9回2死から右中間二塁打を放ち、打率・340として再びリーグトップに立った4番・鈴木も、それまで3度の得点機で不発に終わり、悔しげな表情を浮かべた。

 「ヒットはたくさん出ているし、攻撃の形はできている。また明日しっかり戦うだけ」

 緒方監督はそう振り返り、切り替えを強調した。4カード連続で3連戦の初戦に黒星。それでもヤクルト、阪神がそろって敗れたため、優勝へのマジックナンバーは1つ減って「23」。最短Vも9月8日と変わらない。こんな日もある。切り替え、頂点に向かって突き進むだけだ。 (江尾 卓也)

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2018年8月25日のニュース