常葉大菊川はいつだってノーサイン 高橋監督じっと見守り「自分たちの判断でやりなさい」

[ 2018年8月7日 19:16 ]

第100回全国高校野球選手権記念大会1回戦   常葉大菊川8―7益田東 ( 2018年8月7日    甲子園 )

<常葉大菊川・益田東>3回2死二塁、根来の同点打に手を叩いて喜ぶ常葉大菊川・高橋監督(中央)(撮影・北條 貴史)
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 益田東との接戦を制した常葉大菊川は、チームの代名詞・フルスイングを継承。さらに高橋利和監督の「自分たちの判断でやりなさい」と攻撃では常にノーサインを徹底している。

 8回、決勝点となった三盗から捕手の悪送球を誘ったプレーも二塁走者・神谷亮良(あきら、3年)の判断。「ぼくは守備位置の確認とか選手を支える言葉をかけるくらい」とじっと見守るだけ。そこには「ぼくが選手のとき、サインが出て逆にアウトになったらまずいとか逆に考えてスタートが切れなかったこともあった。それならと。失敗しても前の塁を狙ってアウトならOKなので」と放任している。

 ではスクイズも選手間のサインなのと思って4番の根来龍真(3年)に聞いたら「スクイズなんてやったことないです」と笑った。後悔するためのフルスイング。「失敗したらまた練習するでしょ?それでいいんです」と高橋監督。1、2回の無死一、二塁のチャンスも強攻して無得点。普通ならバントで送っておけば?と考えそうだが菊川には関係ない。野球を楽しむ。そんな原点を思わせる常葉大菊川の野球だった。

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2018年8月7日のニュース