糸井 さすが超人!150号V弾 虎戦士初甲子園で菅野から初本塁打

[ 2018年5月26日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1―0巨人 ( 2018年5月25日    甲子園 )

<神・巨>5回1死、糸井は菅野から通算150号となるソロアーチを放つ(撮影・北條 貴史)
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 これぞ“超人”や。阪神は25日の巨人戦(甲子園)に1―0で勝利した。糸井嘉男外野手(36)が5回に今季8号、通算150号となるソロ本塁打。阪神選手が甲子園で菅野から初めて放った本塁打が決勝点となり、チームは3連勝。勝率も5割に戻した。

 メモリアルアーチは、“本能”で打った。「自分でも、どうやって打ったのか分かりません(笑い)」。0―0の5回1死。隙一つ見せなかった菅野の失投を右翼席最前列に叩き込んだ。

 「エグイ球がきてたので…。真っすぐに合わして振ったらたまたま(笑い)。ほんまに、どうやって打ったかわからない感じ」

 序盤から左打者の内角を執拗(しつよう)に突いてきた菅野は糸井にも同じ攻めを展開してきた。2ボール後、やっと甘く来たカットボールだった。「毎日不利な風が吹いてますけど。やっぱり、声援が後押ししてくれた」。浜風を切り裂いた節目の一打は時間が経った試合後にも「分からない」と連呼するほど、反応で打った。“超人”と呼ばれるゆえんが凝縮されていた。

 「あいつら、やばい」と尊敬するメジャーリーガーの動画を見るのは日常だ。最近の注目選手の1人はドジャースで17年に39本塁打を放ち、ナショナルリーグの新人本塁打記録を更新したコディ・ベリンジャー。そんな男のある練習動画に目が止まった。ティー打撃で軸足の左足を一度、捕手側にステップしてから打つ独特の練習法だ。「体重を乗せる意識付け」として打ち込む姿を画面越しに見て、「1回、下がるんや」と感心。実際に試合前練習で取り入れたこともあった。

 今季42試合目で8本目。シーズン143試合に換算すれば27本ペースでオリックス時代の14年に記録した自己最多19本を上回る。本塁打増は常々、口にしてきた目標だった。昨オフにはボディービル・フィジーク17年日本チャンピオン・石井良亮氏との合同トレを敢行。「だいぶ(筋肉量)増えている。毎年自分なりにやってきたけど特に意味のあるトレーニングができてる。野球に生かせる自信もある」とさらなる進化を遂げた。また、「休みたくない。全試合出たい」との思いから回復系のアミノ酸サプリメントを昨季から使用。就寝前に服用すれば、疲労をリセットしてくれる代物だ。

 結果を出すためならなんでもやる――。進化を求め続ける“超人”のポテンシャルが球界のエース・菅野を沈めたとともに、低迷していたチームを3連勝で、勝率5割に引き戻した。

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