早実・清宮 135メートル場外93号 飛距離アップは猫背矯正効果

[ 2017年5月14日 05:30 ]

RKK招待野球大会・第2試合   早実16―10八代 ( 2017年5月13日    県営八代 )

<早実・八代>初回無死一、二塁、早実・清宮が右中間場外へ高校通算93号となる135メートル3ランを放つ
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 プロ注目のスラッガー、早実・清宮幸太郎内野手(3年)が13日、熊本県八代市で行われたRKK招待野球大会の八代との第2試合で高校通算93号を放った。初回の第1打席で右中間の場外へ運ぶ135メートル弾。第1試合の文徳戦を含む2試合で安打はこの1本だけだったが、特大アーチを放って観衆を沸かせた。14日は、今春のセンバツで4強入りした強豪の秀岳館と対戦する。

 期待に応える男。それが清宮だ。八代との第2試合。初回無死一、二塁から真ん中低めの直球を豪快にすくい上げた。「満足できる一発」と自賛した打球は右中間の場外へ消えた。135メートルの特大3ラン。県営八代球場で行われた高校野球の試合では史上最多の観衆3500人を沸かせた。

 「一発打てたのが、自分の中でも凄いホッとした。今日はヒット1本しか打ってないけど、それがあれ(本塁打)で良かった。せっかく(大観衆が)来てくれたので」。昨年は熊本地震の直後で招待試合が中止となり、2年越しに実現した一戦。熊本は少年時代に家族と観光した地で、熊本城も訪れた。「行ったことがある場所があんな大変なことになって、衝撃でした。1年たってまたできるとは思っていなかったし、呼んでいただいてありがたい」。文徳との第1試合では内角への厳しい攻めが続き1打数無安打4四死球。前日まで試験があったため、練習も満足にできなかった。それでも熊本の人々に本塁打を見せたい。その思いをバットにぶつけた。

 今年の全15本塁打の平均飛距離は125・7メートル。飛距離アップは姿勢矯正効果だ。「最近は猫背の選手が多く、清宮も猫背気味で体幹が弱い部類」と小出敦也アスレチックトレーナー。そのため昨冬から全員でアップの前に約30分間、姿勢を矯正する時間をつくった。肘をついて背筋を伸ばす運動などを取り入れることで姿勢が良くなり、清宮も「体が動かしやすくなった」と話し「基礎がしっかりした上で技術も戻ってきた」と続けた。

 14日の秀岳館戦では最速148キロを誇る左腕・川端が先発する見込み。ドラフト候補同士の対決は注目の的だ。「ここに勝たないと全国制覇はない」と力を込める一戦で、再び大観衆を魅了する一発を放つ。 (東尾 洋樹)

 ▼八代・緒方(清宮に場外への3ランを浴び)“あっ”て思った瞬間に持っていかれてました。打席では踏み込まず、体の軸回転だけで振るのが凄い。

 ▼早実・和泉実監督(清宮はボールを)つかまえさえすれば、飛距離が出る。

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