正義「8割」の力でバット折った 初フリー登板、右打者に課題も 

[ 2017年2月10日 05:30 ]

フリー打撃に初登板し圧巻の投球を見せたソフトバンク・田中
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 ソフトバンクのドラフト1位・田中(創価大)がフリー打撃に初登板し、評判通りの剛球を披露した。気温10度、冷たい風が吹き込む悪条件。若手の上林と塚田に対し「力は8割ぐらい。ストライクを入れようと思った」と言うが、全て直球で40球を投げ、2人のバットをそれぞれ1本ずつへし折り、空振りも計4度奪った。安打性の当たりは4本に抑えた。

 5球団が競合した即戦力ルーキーの実力を存分に発揮。今キャンプで場外弾を放つなど赤丸急上中の4年目・上林が「伸びがとにかくあった。球も重たい」と認めれば、見守った工藤監督も「ブルペンほど力んでいない。もう少し力を出そうとすれば出せただろうけど、あれでも空振り取れたね」とニンマリで、まずは合格点を与えた。

 その一方で、右打者の塚田との「正義対決」では課題が浮き彫りになった。球が抜けて左肩に直撃しそうな場面もあり、すぐに帽子を取り謝罪。「右打者の時に感覚が…」と首をかしげたように、塚田に対してはボール球が10球と乱れた。

 それでもフリー打撃後はブルペンに直行。右打者に対するアウトコースのラインを意識して14球を投じるなど、すぐに修正に乗り出した。11日からの第3クール後半にはシート打撃に登板する予定。「一つクリアできて良かった。すんなりシート打撃に入れると思う。(今度は)抑えにいける」。次回はより実戦に近いマウンドで、田中の剛球がうなりを上げる。(後藤 実穂)

 ▼ロッテ・小林茂生スコアラー 直球だと分かっていても空振りが取れている。まだ、セーブして投げているから何とも言えないけど、今後も見ていきたい。

 ▼西武・千原淳弘スコアラー (ブルペンより)打者が立った時の方が、投げやすそうだった。実戦向きなのかな。

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