栗山監督 東大・宮台へイブのラブコール「うちにピッタリ」

[ 2016年12月25日 05:30 ]

札幌市内でファイターズジュニアを激励した日本ハム・栗山監督
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 イブに熱烈ラブコールだ。日本ハムの栗山英樹監督(55)が24日、23日にプロ志望を表明した東大の宮台康平投手(3年)の人間性を絶賛。同じ国立の東京学芸大出身で練習環境や勉強との両立で苦労した経験がある指揮官は、周囲の模範となれる左腕のチームへの加入を願った。球団は来年1月のスカウト会議で上位指名候補にリストアップする可能性が高い。

 通算4勝で最速150キロを誇る左腕。今春の早大戦で13三振を奪って東大記録を70年ぶりに更新し、大学日本代表にも入った。法学部で学び就職でもさまざまな選択肢がありそうだが、23日に「挑戦したい気持ちがある」とプロ志望を表明した。

 栗山監督も国立の東京学芸大出身。決して練習環境には恵まれず、野球部員はアルバイトで稼いだお金を出し合って用具の購入や遠征費に充てた。野球で活躍する一方で教員免許も取得。向上心は野球、勉強など全てに通じるものだと信じているだけに宮台への尊敬の念は強い。「才能ある人はいろいろなことができる。最高学府と言われているところからプロ野球選手が出るとか、そういうのが好き」と語った。

 今季日本一を達成しても「決して日本一のチームではない」と言う。プレーが一流でも野球への取り組みなど、人間性が伴っていなければ評価はしない。宮台がプロで活躍すれば国公立大の選手たちに希望を与えると同時に、周囲にも生きた教材として刺激を与えることができる。

 球団では遠藤良平GM補佐が東大出身。99年ドラフトで日本ハム入りした東大史上4人目のプロで、指揮官は「縁があるんだよ」と言った。雪が積もる真冬の札幌で宮台への熱い思いがほとばしった。 (山田 忠範)

 ▽国立大出身の主なプロ野球選手 東大からは64年に大洋入りし通算9勝の新治伸治をはじめ5人がプロ入りしている。96年には筑波大の杉本友が国立大出身者初のドラフト1位でオリックスに入団し通算12勝。最近では京大から田中英祐が14年2位でロッテ入りし注目を集めた。社会人経由では、栗山監督と同じ東京学芸大卒の加藤武治が02年4巡目で横浜入りし、06年に最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得している。

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2016年12月25日のニュース