虎ドラ2小野「新人王」宣言 幼なじみのDeNA今永から刺激

[ 2016年10月26日 05:30 ]

色紙に「新人王」と記し笑顔を見せる富士大・小野
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 阪神からドラフト2位指名を受けた富士大の小野泰己投手(22)が25日、岩手県花巻市内の同大施設内で、佐野仙好統括スカウトらから指名あいさつを受けた。目標は新人王と宣言。DeNAの今永昇太投手(23)と幼なじみであることも明かし、激励も受けていた。

 少し緊張した面持ちで、小野が1年目の目標に『新人王』と宣言した。

 「新人王を目指してやっていきます。大学で一番成長したのはストレートだと思う。そこをアピールしていきたいです」

 大目標を掲げるだけの力は十分、備わっている。最速152キロの直球と、100キロ前後のスローカーブを操る。以前まで直球とフォークが主体だったが、今春の全日本大学野球選手権後に「緩急がないと思った。緩急を加えることで、ストレートが生きてくる」とスローカーブの習得を決意。「ブルペンや実戦で投げることを繰り返しました」と2カ月間、重点的に投げ込みを重ね、実戦レベルまで引き上げた。そのスタイルは140キロ台の速球と90キロ台のスローカーブを操り通算91勝を挙げるなど、90年代、中日のエースとして君臨した今中慎二をほうふつとさせる。

 意外な交友関係も明らかになった。昨年のDeNAドラフト1位・今永とは幼なじみという間柄だ。同じ福岡県北九州市出身で、小野が大原小時代には、隣のソフトボールチームでプレーしていた今永と何度も顔を合わせた。以降も交流は続いており、今永がプロ入りを決めた昨年末は、今永の母校・北筑高のグラウンドでキャッチボールを行った。食事もともにするなど仲は深く、小野が指名を受けた夜には、「おめでとう!これからが勝負だけど、がんばれよ!」と祝福のメッセージも届いた。先発ローテーションに定着して8勝を挙げた“先輩”について、「1年目からすごいです。僕もがんばります」と刺激を受けていた。

 金本監督から「テークバックが伊藤智(ヤクルト投手コーチ)にそっくり。柔らかいし、可動域(が広い)というか」と評され、担当の葛西稔スカウトからもこの日「肘の使い方が柔らかい」と改めて分析された。阪神のドラフト2位右腕は、伊藤智に似ていて、今中ばりの緩急を駆使して、そして今永にもなじみの深い、各球団エース級の一流エキスを詰め込んでいる。(巻木 周平)

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