背中に目はないけど…ソフトB川島 絶妙走塁 捕手の目線で捕球位置予想

[ 2016年10月9日 06:40 ]

パ・リーグCSファーストS第1戦 ( 2016年10月8日    ヤフオクD )

<ソ・ロ>8回1死満塁、今宮の左前打で三塁走者・内川に続き絶妙のスライディングで二塁走者・川島も生還
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 背中に目はないがソフトバンクの川島には返球が見えていた。同点の8回1死満塁。今宮の左前打で二塁走者の代走・川島は一気に本塁突入。微妙なタイミングの中、背後から来る返球の位置をロッテ捕手・田村の目線で判断していた。

 「(ファウルラインから)外側を見ていたので真っすぐ滑り込んだ。内側を見ていたら回り込んでいた」。田村の捕球位置は三塁ファウルラインの外。川島は田村の目線で左翼・角中の返球位置が少しそれていると見切り、最短距離で滑り込んだ。この判断が結果的に勝利を決める4点目を奪った。

 2点適時打となったが前進守備の角中の返球に無駄はなかった。捕球位置も適正だったが、田村は「ギャンブルできなかった。はじいてもいいから前に出て捕ればよかった」と後悔した。はじけば確実に生還を許すが、リスクを冒して一歩踏み出せば、アウトの確率は上がった。田村は「守りに入ったら負ける」と短期決戦の怖さを振り返った。今季捕手でリーグ最多の129試合に出場した田村をしても究極の判断。捕手の目線で返球を見極めた川島の走塁技術が、紙一重で上回った。(君島 圭介)

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2016年10月9日のニュース