イチ 宿敵にがっかり打 ラッキーから日米投手別最多37安打も…

[ 2016年6月27日 05:30 ]

<マーリンズ・カブス>5回、遊撃内野安打で一塁を駆け抜けるイチロー(AP)

ナ・リーグ マーリンズ9―6カブス

(6月25日 マイアミ)
 マーリンズのイチロー外野手(42)は25日(日本時間26日)、カブス戦に3試合ぶりに先発出場し、1安打1盗塁2得点の活躍で勝利に貢献した。メジャー通算3000安打にはあと16本とした。相手先発ジョン・ラッキー投手(37)からは37安打目。36本で並んでいた岩本勉(元日本ハム)を抜き、日米通じて投手別最多安打となった。

 もう何度も繰り返してきた光景にラッキーはグラブを叩き、絶叫して悔しがった。1点を追う5回1死。イチローが右腕の代名詞である縦に割れるカーブを三遊間へ転がした。回り込んだ遊撃手はがっちり捕球したが、背番号51の俊足が上回りセーフ。焦った送球はそれてカメラマン席へ達し、一気に二塁へ達した。

 このメジャー通算2984安打目が口火となり、一挙4得点で逆転勝ち。ラッキーとは129打席、37安打ともメジャー最多。これで並んでいた岩本勉を抜き、日米通じて投手別での最多安打となった。うち内野安打は9本目。02年の初対戦からイチローは3球団目、ラッキーは4球団目とユニホームは変わってきたが、変わらぬ結果を叩き付け、攻略に導いた。

 「誰かそうなるわけでしょ、当たり前だけど。それがこの人だと言うことでしょ」。感慨なさげなのには理由もあった。初回に四球を選んだ打席。ラッキーはイチローのリズムを崩すため、構えが整う前に投げ込むなど投球間隔を短くした。「相手が用意できてない間に投げてくるとかしますけど。ああいうことをやりだしたらもう…。僕の中での評価になるので、残念といえば残念」。四球直後には初球に二盗成功で先制の生還につなげた。こちらはメジャー通算505盗塁で、元恩師のポール・モリター(現ツインズ監督)を抜き単独37位。クイックが苦手な弱点も熟知していた。

 この日休養した中堅手オズナは左手首痛を抱え、再び出番が増える可能性もある。両リーグ最高勝率を誇るカブス相手の逆転勝利に導いた1番打者に、ドン・マッティングリー監督は「誰かが休んでも埋めてくれる。見ているのが楽しい」と賛辞を惜しまなかった。(マイアミ・笹田 幸嗣通信員)

 ▼カ軍・ラッキー 彼には何度もこんな内野安打でやられている気がするよ。内野安打の出塁から始まる攻撃には、いつも以上に警戒しないといけないのに。

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